巨人原辰徳監督(64)が、9回2死一塁から落球が起きるバタバタの展開で、史上10人目となる監督通算1200勝に到達した。

プロ初勝利を狙った先発直江大輔投手(22)が5回無死から頭部死球による危険球で退場。劣勢の中、2点を追う6回にポランコの17号2ランで追いつき、8回はポランコの犠飛で勝ち越した。

1点リードの9回。2死一塁から打ち取った飛球が中堅へ。これを増田大がグラブに当てて、まさかの落球。三塁側ベンチで手をたたいて喜びかけた原監督は、元木大介ヘッドコーチとタッチを交わす寸前で、再び厳しい視線をグラウンドに向けた。続く2死一、三塁のピンチを三ゴロで脱し、ゲームセット。1200勝の記念ボードを掲げた。

監督通算16年目の今季は1152勝からスタートし、5月には星野仙一氏の1181勝を抜いて、歴代10位となった。すでに川上哲治氏の監督通算1066勝を抜き、球団最多の更新を続けている。

◆原辰徳(はら・たつのり)1958年(昭33)7月22日、福岡県生まれ。東海大相模で甲子園4度出場。東海大を経て80年ドラフト1位で巨人入団。1年目に22本塁打で新人王。83年打点王、MVP。ベストナイン5度、ゴールデングラブ賞2度。95年に引退し、99年にコーチで巨人復帰。02年監督就任し、日本一。03年退任も06年復帰し、2度のリーグ3連覇。15年に退任し、19年に3度目の監督就任。リーグ優勝は計9回、日本一は計3回。09年WBCでは日本代表を率いて世界一に輝いた。02、09、12年正力松太郎賞。18年野球殿堂入り。右投げ右打ち。

◆監督通算勝利数ランキング

1位 鶴岡一人 1773勝

2位 三原脩 1687勝

3位 藤本定義 1657勝

4位 水原茂 1586勝

5位 野村克也 1565勝

6位 西本幸雄 1384勝

7位 上田利治 1322勝

8位 王貞治 1315勝

9位 別当薫 1237勝

10位 原辰徳 1200勝