ソフトバンク石川柊太投手(30)が「崖っぷち魂」を胸にマウンドに立つ。31日ロッテ戦(ペイペイドーム)の先発を翌日に控えた30日は本拠地で投手練習に参加。「あいつの1試合に懸ける思いも聞いていた。そこでああやって結果を出した。ぼくも心を燃やしていきたい」と、理論派右腕らしからぬ熱い言葉で、前日29日ロッテ戦(京セラドーム大阪)でプロ初先発し、好投した奥村の投球を振り返った。

チームはコロナ禍の影響で主力を欠きながら、投手、野手とも若手の奮闘もあって首位争いを演じている。「野手で言えば増田とか、崖っぷち感というか。ここで打たないと残れないみたいな感じ。自分もそういう経験がありますし、いま1度、影響されてというか、刺激になっている」。右腕の胸には熱いものがこみ上げているようだ。

石川は好投しても、打たれても、毎試合投球フォームを微修正して登板するほど研究熱心。登板前、登板後のコメントにも理論的な言葉が並ぶことが多い。だが「元々は、原動力というのは思いだったり、心を一番に大事にしている。元々、感受性豊かな方なんで。じゃなきゃ、ももクロのライブ好きじゃないですよ」と説明。人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の大ファンであることを引き合いに、心の重要性を説いた。「負けられない試合が続いてくる。覚悟というのを持って投げられれば」。練習後、ナイターで勝った西武と入れ替わって2位に後退。理論と熱い心を併せ持つ石川が再奪首を懸けた熱投を見せる。【山本大地】

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