今季限りでの現役引退を表明している西武内海哲也投手(40)が19日、埼玉・所沢市内の球団施設で引退会見を行った。19年間で通算135勝を積み重ねた。そのプロ生活を振り返った。

-19年間の現役生活で特に思い浮かぶシーン

やっぱりジャイアンツ時代の事をよく思い出す。優勝したり、最多勝を取れたり、叱咤(しった)されたり。いろんな思い出があります。ライオンズでも成績は残せなかったですけど、受け入れていただき、ライオンズの一員になれたのは、すごく思い出に残っています。

-巨人15年、西武4年を過ごした

ジャイアンツでは堀内監督にどうしようもないピッチングをしても、使っていただいた。1軍で活躍する土台をつくっていただいた。原監督にもエースと言っていただけるような使い方、大事な場面を任せていただきました。(高橋)由伸さんと、辻監督の時は自分が思うような結果を出せなくて、本当に悔しい思いしかないですけど、感謝してます。

-多くの監督のもとでプレー

そうですね。感謝しかないです。

-現役ベストピッチ

長嶋さんと松井さんの国民栄誉賞授与式での東京ドームの登板(13年5月5日広島戦、8回4安打無失点)が一番思い出される。あの時は絶対に負けてはいけない試合だったので、緊張したのは覚えています。

-最多勝の時の涙

入団した時から150キロの真っすぐを投げるわけでも、千賀投手のようなフォークがあるわけでもない。本当に普通のピッチャーだったと思うのですが、いろんな方に教えてもらいながら、少しずつ力を付けていけた。それが実った結果の最多勝。あの時は感無量でした。最後の17勝、18勝はサヨナラ勝ちで野手の方に打ってもらって、支えてもらった勝利。あの時は本当にうれしかったです。

-自身のピッチングスタイル

決して速くない真っすぐでしたけど、本格派左腕と自分に言い聞かせて、真っすぐを生かせるような練習をしてきたつもり。捕っていただいた阿部さんがうまくリードしてくださった。そういうのを積み重ねて、投球術、バッターを抑える術をちょっとずつ学んできた。

-周りから慕われる。どんな思いでファン、チームメートと接してきたか

なるべくフランクにといいますか、入った時は松坂さんが来られて最年長ではなくなりましたけど。僕が入った時は最年長でとっつきにくいというか、どういう風に話しかけたらいいか分からないというのが一番僕自身もよくないし、早く溶け込むためにはフランクにどんどん溶け込んでいって、若い選手たちと一緒にやれればいいなと思っていました。

-投手陣と野手陣の壁を取り払ったという話も聞く。その意識

そうですね。投手と野手というのは、同じ野球ですけど、練習の場所も違えば、やっていることも全く違う。なかなか交わらない部分はあったと思うのですけど、チームとして勝つためには、そういうのは取っ払った方がいいんじゃないかなと思ってコミュニケーションをしっかり取ったりやっていました。

-19年間でプロで135勝積み上げられてきましたが、この成績に関してはどのようにみているか

正直もっと勝ちたかった。200勝を目指していたので全然足りないと思っていますけど、でもよくやったなと思っています。

内海哲也、兼任コーチは「すごくやりがいがありましたし、気持ちいいなと」/引退会見3>>