オリックス山本由伸投手(24)が勝負のマウンドに上がる。30日のロッテ戦(京セラドーム大阪)に先発。今季初の中5日だ。残りは2試合。優勝の行方を大きく左右する大一番で、絶対的エースが期待を一身に背負う。

「もう絶対勝つぞと思っています。『いつも通り』を大事に全力でいくだけ。とにかく明日は大事な試合。だからこそ、いつも通りでいきたいです」

29日に京セラドーム大阪で行われた全体練習では、言葉通りにリラックスした表情。体調はよく、中5日の影響もきっぱり否定した。軽いブルペン投球をこなして準備万端整えた。

30日は本拠地最終戦でもあり、試合後には今季限りで引退する能見兼任コーチのセレモニーも用意される。エース右腕も大きな影響を受けた先輩の花道だ。「僕がマウンドで泣かないように気をつけたい。やっぱり最後に、最高の送り出しをしたいです」。リーグ連覇で報いたい気持ちをあらためて明かした。

7月16日の負けを最後に自身6連勝中。17日のソフトバンク戦で完封するなど、重要な試合でことごとく白星をもたらし、望みをつないできた。地元胴上げはなくなったが、山本の踏ん張りによってソフトバンクのすぐ背後を追走。逆転Vの可能性を残す。

「成績、数字自体は(去年より)落ちていますけど、能力というか、力がついたと実感しています」と進化を自覚する。充実一途の若きエース。この1試合にすべてをぶつける。【柏原誠】

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