中日が打撃コーチとして球団OBの和田一浩氏(50)を招聘(しょうへい)することが2日、分かった。現役時代は西武と中日で活躍し、最年長記録を更新する42歳11カ月で2000安打を記録した15年限りで引退。引退後は野球評論家などで活動し、昨夏にJR東海の臨時コーチに就いた。NPBでのコーチは初めてで、近日中に発表される。

今季の中日は6位に終わり、62本塁打、414得点はともに2年連続12球団最少だった。就任1年目の立浪監督は「ここ1本が今年も打てなかった。昨年からの課題はクリアできなかった。最下位になった原因」と語り、長打力、得点力が継続的な課題と認めている。再建のため、通算2050安打で、打率3割3厘、319本塁打、1081打点の成績を残した和田氏に白羽の矢を立てた。97年に本拠地が広いナゴヤドーム(現バンテリンドーム)に移転してから、10年に放った37本塁打は今でも球団の日本人最多となっている。

中日は将来の大砲候補が多く、鵜飼、ブライト、福元が成長中で、左膝手術からの復活を目指す石川昂もいる。7年ぶりに古巣復帰する和田氏の手腕に期待がかかる。また目立った補強がなく1年目を終えており、立浪監督は「試合をひっくり返すような1発がほとんどなかった。外国人の補強、ドラフトなど、いろんな策を練り直す」と話している。

◆和田一浩(わだ・かずひろ)1972年(昭47)6月19日生まれ、岐阜県出身。県岐阜商-東北福祉大-神戸製鋼を経て96年ドラフト4位で西武入団。05年首位打者、最多安打。07年オフにFAで中日移籍。10年MVP、最高出塁率。15年に2000安打を達成して同年引退。ベストナイン6度。通算1968試合、2050安打、319本塁打、1081打点、打率3割3厘。04年アテネ五輪、06年WBC日本代表。現役時代は182センチ、90キロ。右投げ右打ち。

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