プロ野球選手会は7日、日本野球機構(NPB)と事務折衝を行い、出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化させる「現役ドラフト」を12月9日に開催することが決まった。既に大筋で合意していたが、細かい点について、この日までに各球団の選手の了解を得た。

各球団がオフに全保留選手名簿を提出する際、一緒に現役ドラフトの対象選手を2人以上、選ぶ。FA権を持っている選手、FA権を行使したことがある選手、育成選手などは対象から外れる。同名簿の公示日(12月2日)の1週間後に現役ドラフトを開催する。

各球団で必ず移籍が起きる仕組みとなっている。現役ドラフトの対象として選出されたことを本人に伝えるかは、球団の自由。なお、現役ドラフトは非公開で行う。

18年から始まった話し合いが結実した。選手会の森忠仁事務局長は「もともと選手会が望んでいる現役ドラフトとは違う方向だが、なんとか、現役選手のドラフトが実現したのは良かった」と評価した。従来は、年数や1軍登録日数によって、自動的に現役ドラフトの対象となる形を求めていた。

現状では各球団が指名対象を2人以上、選ぶ形となっている。森事務局長は「不都合だったり、あまり効果がないようだったりしたら、話し合いになると思う」とした。まずは制度をスタート。その上で、改善点が出てくれば求めていくつもりだ。