2部1位の専大が、1部6位の駒大に競り勝ち、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

3回以外は毎回、走者を背負う苦しい投球にも、専大先発の最速150キロ右腕・西舘昂汰投手(3年=筑陽学園)は動じなかった。「2部でやるのは嫌。来年は神宮でプレーしたい、としか考えていなかった」。神宮球場のマウンドが、西舘を奮い立たせた。

前日の1回戦では、3番手で登板するも、力みもあり、直球がシュート回転し2回を投げ3安打1失点。この日は、球数が増えるにつれ、投球のリズムをつかみ「スライダー気味に食い込むようなボールでよかった」と、独特の小さく動く直球を要所で使い、12安打を浴びるも粘り強い投球で勝ち越しを許さず。リードを守り切り3失点で完投した。

西舘には忘れられない言葉がある。専大入学時、今夏で勇退した筑陽学園の恩師・江口祐司前監督に「(専大の)斎藤(正直)監督を1部の監督にしろ」と言われた。その言葉を胸に、練習を積んできた。1部昇格まであと1勝。「斎藤監督を1部に連れていきます」。力強く宣言した。

勝負は11日以降に予定されている第3戦へ持ち越しとなった。専大が第3戦に勝利すると、17年春以来の1部復帰が決まる。