阪神は10日、秋季キャンプ第3クールに入った。午前に行った投内連係で岡田彰布監督(64)が疑問に思うプレーがあった。該当プレーは走者を二塁に背負ったとき、投手前への送りバントに対しての三塁手の動き。三塁を守っていた熊谷敬宥内野手(27)は投手前にゴロが転がったのを見ると、三塁ベースにつくために打球から目を切っていた。指揮官はその必要がないと指導。これはオリックス現役時代に当時コーチだった中西太氏(89)に教わったものだという。

一問一答は以下の通り。

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-投内連係の時には三塁の熊谷に指導

「ああ三塁ベースの入り方な。目を切るな言うてな」

-ボールから

「ベースを探すからやんか、1回。だいたいその間ぐらいにはピッチャーはファンブルしとるんよ(笑い)。あれも中西太さんに教えてもらったわ。オリックスの現役の時に。3歩ぐらいで(戻るように)な。今は半身でしてるの多いやろ。セカンドランナーを見るような、な。じゃなくてこうやって(本塁側を向いて)、こうやったら1、2、3で(戻ったら)ベースがあるんやから。それやったら目を切らんでええんやんか。だって一、二塁でゴロが転がったら絶対、(二塁走者は三塁に)走ってきよるんやから。自分で三塁手がランナーの動きなんて見る必要ないんやから、おーん。三塁にボールが行った時にはランナーは走ってきよるわけやから。ランナー走ってなかったら、ピッチャーも一塁投げるし。そこでパッと目を切ってしまって、それでピッチャー捕れると思って(三塁)入ったら、ピッチャー抜けとってサードが捕らなあかんで内野安打なるとかな。そういう無駄なプレーやん。今日も1個抜けた球あったやんか。そしたら熊谷えらい早よう行きよったやんか。あれは順に構えてるからやん」

-監督は中西太さんに教わってすぐにマスターできた

「オリックスの時にやってたよ。オレが現役の時やもん。監督の時ちゃうよ、現役の時やで。中西さんはコーチ、コーチ。仰木さんが監督の時や。あのころはサードやったから、バント(の時)はこう入ったらいいかとか、ベースなんか見んでも3歩ステップ踏んだら右足にベースあるわって言っとったわ。見んでもな。シャッフル3回したらええからな。今のサードってだいたいこうやろ(二塁が見えるような半身の態勢)。ランナーセカンドにおったら、なんかこんなして、見て守るよな。なんでやあれ」

-三盗、重盗を警戒しているのでは

「盗塁なんかするかいや。ノーアウト一、二塁でどこがそんなギャンブルするチームがあんのや。ノーアウト一、二塁でダブルスチールなんか、なかなかできんやろ。そんだけ勇気ある行動を。そんなん、お前。普通はバントやん」