ヤクルト村上宗隆内野手(22)が「村神様」として「現代用語の基礎知識選 2022ユーキャン新語・流行語大賞」にも降臨した。今年を代表する言葉を選ぶ同賞が1日、都内で発表され、「村神様」が年間大賞。村上にとっては、3冠王などに加え、野球内外を含めた今季“20冠”となった。野球界としては昨年の「リアル二刀流/ショータイム」に続く2年連続の大賞。今年もトップ10に「きつねダンス」、選考委員特別賞には「青春って、すごく密なので」が選ばれるなど、球界から生まれた言葉がタイトルを量産した。

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村上は野球だけでなく、今年を象徴する言葉でも「不動の主砲」だった。濃いグレーのスーツ姿で登場すると「オフシーズンにたくさんの賞をいただいておりますが、この賞は本当に僕でいいのかな」と盾を手に戸惑いの表情も。「村神様」の言葉をつくってくれたファンやメディアに感謝の意を述べつつ、「この言葉で、野球が日本中、世界中に広がればと思っております。来シーズンも『村神様』と呼ばれるような活躍をして、また新たな言葉でこの場に立ちたい」。「神」を超える“予告”は、プロ野球新記録の60本塁打超えか-。新ワードで2年連続受賞にも挑むつもりだ。

司会者からの“変化球”も打ち返した。「受賞の気持ちを打球に例えると?」の問いには「気持ちはホームランですけれど、みんな、この言葉を知っているのか、不安な気持ちもあります。(方向は)バックスクリーンですね」と豪快弾。「受賞して今日の夢はどんな夢でしょう?」と続けられると「えっ…」と戸惑い、振り遅れた。「海に落ちる夢を見ました」と慌てて答えたが、今朝見た夢と勘違いする“ファウル”。それでも「広い海でした。(熊本の海?)ちょっと違います。(ハワイ?)かもしれない。溺れて起きました。2回目です」と笑いのホームランに変えた。

3冠、ベストナイン、セ・リーグMVP、正力松太郎賞特別賞、オープンハウス特別ホームラン賞、スーツ・オブ・ザ・イヤー、熊本県民栄誉賞など「新語・流行語大賞」で今季“20冠”に突入した。「たくさん表彰されることがあるので、ものすごく良い1年だったなと思います」。自分へのご褒美には「睡眠を贈りたい。森の中で1人で寝て、鳥のさえずりとともに起きたいです」。神と呼ばれることに「いや、人間です」と強調した男の本音も漏れた。【鎌田直秀】

◆村上の“20冠” (1)首位打者(3割1分8厘)(2)打点王(134打点)(3)本塁打王(56本)(4)最高出塁率(5)セ・リーグMVP(6)ベストナイン(7)交流戦MVP(8)オールスター第2戦敢闘選手賞(9)6月月間MVP(10)7月月間MVP(11)8月月間MVP(12)正力松太郎賞特別賞(13)コミッショナー特別表彰(3冠王)(14)コミッショナー特別表彰(5打席連続本塁打)(15)コミッショナー特別表彰(56本塁打)(16)日本シリーズSMBCみんなの声援賞(17)オープンハウス特別ホームラン賞(18)スーツ・オブ・ザ・イヤー(19)熊本県民栄誉賞(20)ユーキャン新語・流行語大賞

○…日本ハムの「ファイターズガール」とマスコット「フレップ」が、「きつねダンス」で会場を沸かせた。トップ10選出に発案者の尾暮沙織さんは「球場一体となって楽しめるコンテンツをという思いでつくったダンスですが、プロ野球界を飛び越えて、たくさんの方に知っていただき、楽しんでもらえたことをとてもうれしく思っております」と感謝。新本拠地のエスコンフィールド北海道が開業する来季に向け、「さらに面白い球場演出やパフォーマンス、エンターテインメントをつくっていきたい」と力を得ていた。

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