阪神近本光司外野手(28)が、ダンストレで初の200安打を目指す。ヒットマンが現在、ダンスに挑戦していることを明かした。「今年は筋肉に神経を通していく。筋肉を今までと違う使い方をする。それを野球につなげていく。基本的に筋肉の使い方はダンスから取り入れるので」。

ただ楽しく踊るのではない。野球に通じる筋肉の使い方を意識。11月末に東京でレッスンを受け、真剣に取り組んでいる。「みんなが思っているダンスをやるということじゃないので、また難しいと思います」。より軽やかに柔らかく動ければ、バット操作など、思い通りのパフォーマンスができる可能性が広がる。故障防止のメリットも大きい。21年に178本で最多安打のタイトルを獲得した男が柔軟性を加え、チームでは10年マートンの214安打以来の大台を目指す。

進化を期し、異種競技から貪欲に良いものを取り入れている。これまでにも、ヨガや水泳、サッカーのほか、4足歩行で全身を動かす「アニマルトレーニング」やバック転やバック宙も導入。人気サッカー漫画「アオアシ」の中に登場するトレーニング方法も参考にするなどジャンルは幅広い。結果3度の盗塁王や最多安打、ベストナインやゴールデングラブ賞(ともに2度)の成果につなげてきた。

200安打達成者は過去6人、7度。ほぼ全員がフル出場で616~692打席に立っており、体力もモノを言う。「そのためには自分で自分の体のことをしっかり考えて」。近本が1番で軽やかに躍れば躍るほど、岡田阪神の勝機も近づく。【石橋隆雄】