韋駄天（いだてん）ルーキーが「育成の星」になる！ 楽天育成ドラフト1位の辰見鴻之介内野手（22＝西南学院大）が、下克上ストーリーを思い描いた。18日、仙台市内の泉練習場で新人合同自主トレは第3クールへ突入。走塁練習とノック、ティー打撃など、一通りのメニューで精力的に汗を流した。「まずは、支配下（選手）登録されることがプロ野球選手として1つのスタート」。2ケタ背番号を勝ち取る戦いは、すでに始まっている。
持ち味の快足で活路を見いだしていく。大学時代はベースランニングの技術、盗塁のコツなど、高い走塁意識を植え付けた。「盗塁ではスタート、カウントごとでの走る状況とか、意識を変えてやってきた。（プロで）足を武器にやっていきたい」。50メートル5秒7を誇る脚力を武器に勝負していく。
憧れの存在がいる。かつては育成からスタートし、今や球界を代表するトップ選手にまで成長したソフトバンク周東佑京内野手だ。辰見は「育成で入って、足を武器に、侍ジャパンにも欠かせない存在になった。そこに憧れている」。鷹のスピードスターと同じ道をたどり、プロで大成していくビジョンを膨らませる
ドラフトでの順位は関係ない。結果を残した者だけが生き残っていく世界だ。「試合に出場できる限りはタイトルを目指してやっていきたい。タイトルを取ることで自分の名前を売っていける」。ルーキーイヤーを一心不乱に、上へ上へはい上がっていく。【佐藤究】
