これが、新庄流“球界改革案”だ! 日本ハム新庄剛志監督(50)が18日、都内のホテルで行われた12球団監督会議に出席。会議後、オンラインで取材に応じ「野球の1ファンとして」抱く<1>シーズンごとの“セ・パ大シャッフル”<2>NPB優勝チーム対MLB優勝チームの“リアルワールドシリーズ”開催という、2つのアイデアを榊原定征コミッショナー(79)らに提案したことを明かした。

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プロ野球ファン拡大へ-。“球界の風雲児”が、大きな2つの改革案をぶち上げた。この日、髪を切りそろえて12球団監督会議に出席した日本ハム新庄監督は、すがすがしい表情だった。榊原コミッショナーや11球団の監督を前に「新庄剛志のアイデアというか、ファンをもっと魅了するための僕の意見」として披露したのは、<1>シーズンごとの“セ・パ大シャッフル”と<2>NPBとMLBの優勝チームが戦う“リアルワールドシリーズ”だった。

<1>セ・パ大シャッフル

シーズン終了後、12球団の監督が抽選を行い、セ・パを振り分け。「(既存のリーグを)ぐちゃぐちゃに」来季のリーグ編成を決定する。阪神での現役時代から「パは人気がないからセの力を借りて」と考えていたそうだが「今は両方の人気が同じくらい。さらに、どんどん盛り上がる。全体像を考えての案」。さらに「冗談」としながらも「(他球団と)監督を代えても面白い」と付け加えた。

<2>リアルワールドシリーズ

メジャー経験があるからこそ、熱望する。NPBとMLBの優勝チーム同士、または日米上位8チームによる対戦を想定。「早く同レベルに行きたい。日本のプロ野球はメジャーをリスペクトしている感じが強いから、同レベルにしていくためには、メジャーの優勝チームに勝っていけば同じ目線になる」と考えるからだ。「パワーではメジャーの方が上だと思うけど、野球全体としたらそんなに変わりはないのかなと。(日本の)投手のコントロールは素晴らしいものがある」と分析した。

いずれもすぐに実現するとは思っていない。榊原コミッショナーから「みんなで前向きに考えていきたい」という言葉をもらい「今日、僕が提案した案がちょっとずつ大きくなっていって、6、7年後に開催されたらうれしい」。果たして、実現なるか。球界のさらなる発展を願い、ほほ笑んだ。【中島宙恵】

◆リアルワールドシリーズ 13年のWBC決勝前日に、当時の加藤コミッショナー、ソフトバンク王球団会長らが米大リーグのコミッショナーと会談。日本シリーズとワールドシリーズ覇者の対戦実現を目指す意向を、米国側から伝えられた。席上、王会長は「実現するなら、自分が生きているうちに」と発言。05年にロッテを日本一に導いたバレンタイン監督も、アジア王者とワールドシリーズ覇者による世界一決定戦を提唱したことがあった。

○…新庄監督が、本拠地球場について「メジャーの球場をイメージして作ることは止めて欲しい」と、“模倣”だけで終わることがないよう注文した。3月に開業する日本ハムの新本拠地「エスコンフィールド北海道」は「メジャーの球場を意識しつつ、新しいものを作り上げた球場。メジャーの球場よりワンランク上の球場が出来たと思う」と、評価した。

○…現状で世界最強を決めるのが、3月に開催を控えたWBCだ。新庄監督は「そこで勝ってもらえれば『日本の野球のレベルは素晴らしい』となる」と、侍ジャパンに期待した。「優勝して欲しいし、学ぶこともたくさんある。僕だったら、どういう作戦をとるかな~と考えるのも楽しみ」。開催期間中は「プロ野球の話題は減るでしょう。その辺は、おとなしくしておきます」と、貝になる!?

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