ヤクルト中村悠平捕手(32)が、WBC日本代表で主戦捕手に座る覚悟を口にした。沖縄・浦添キャンプ第2クール初日の5日、フリー打撃、投内連係などで精力的に汗を流し、WBCを見据え、順調に仕上がっている。同じ代表捕手のソフトバンク甲斐拓也(30)巨人大城卓三(29)との協力、連携を第一に考えつつ、先発マスクとして侍ジャパンを引っ張る気概を見せた。

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中村の目が輝いた。「自分が主戦で日本代表のマスクをかぶり、引っ張っていく気持ちは持っている」。生き生きとした声色で、WBCに向かう道のりを楽しむかのようだった。

プロである以上、スタメンを目指すのは当然というスタンス。主戦捕手になるため最も大切なことを聞くと「信頼を得ること」。そのためには「短期的なチームなので信頼を得るには結果を残すこと」と、今月下旬の壮行試合から全力で臨む。

投手陣とのコミュニケーションを密に取り、ブルペンで生きた球を積極的に受けたい意向だ。国内組やメジャー所属のパドレス・ダルビッシュは17日からの宮崎合宿で合流できるため、十分な時間が取れる一方、エンゼルス大谷は3月1日に米国をたつ予定のため、合流が遅れる。大谷の投球について「本戦が始まる前に最低でも1度はブルペンで受けたい。ボールの角度や景色をつかむだけでも違う」と語った。

「バッテリーは共同作業」と話し、「ピッチャーとは良いコミュニケーションを取って、抑えられる確率を上げていった方が間違いなく良い」と自慢の“コミュ力”も生かす。プロ1年目にカラムーチョを食べていたことがきっかけでついた愛称「ムーチョ」。他球団の選手からもそう呼ばれる。

大谷にもそう呼んで欲しいかと問われると、「『中村さん』より全然『ムーチョさん』の方がいいですよ」と笑った。3月に合流となれば、チームメートの期間は実質2、3週間ほどしかない。よりフランクな環境を整え、バッテリーの連係力を上げていく。【三須一紀】

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