楽天松井友飛投手(23)が、新球シュートで投球の幅を広げる。

オフ期間は中日柳らと自主トレ。投球練習を見て、右打者の内角をえぐる球の必要性を実感した。「1軍のバッターと対戦したときに、インコースの真っすぐだけだと、本当にインコースに強い人は簡単にはじき返す。もう1個食い込めるボールがあって、外で勝負できるボールに生きればいいと思った」と説明する。キャンプ直前から試し始めたが、ブルペンでの手応えはいい。「試合で使ってみて、バッターの反応を見てですけど、使えるようになれればと思います」と前を向いた。

また、これまで同じフォームで投げ続けられないことが課題だった。柳のフォームが全く崩れないお手本。「その秘訣(ひけつ)は、体幹や下半身の使い方に関係していると聞いた」とうなずく。体幹を中心に鍛え、フォームも変更。これまでセットポジションでは、胸の前にグラブを構えて投げていたが、今は胸の前から両手を頭上に掲げて足を上げる。「しっかりヒップアップしてからいく意識で投げています。そのまま試合でいくかもしれないし、そこはまだ具体的には決めてないです」。課題を持ってブルペンで投げ込んでいる。

石井監督から高い評価を受ける2年目右腕が、新たな挑戦で開幕ローテーション入りを狙う。2軍戦では15試合で6勝を挙げ、防御率1・17。ファーム日本選手権では先発を務め、優秀選手賞を受賞した。「ある程度の自信はついたので、今度は1軍のバッターと対戦してどうなるか。つまずくかもしれないですけど、自分の信念を持ってやりたいです」と闘志を燃やす。開幕ローテーション入り、プロ初勝利、5勝-。飛躍の1年とするために、変化を恐れない。【湯本勝大】

【関連記事】楽天ニュース一覧