西武平井克典投手(31)が「やっと抜けてきたなって感じです」と笑った。パ・リーグ新記録の81試合に登板した、19年シーズンの疲労のことだ。

それでも構わず腕を振る。今回の宮崎・南郷キャンプでも第1クールから4日中3日、ブルペン投球を行った。初めて打者相手に投げた14日も、打撃投手として22球を投げた後、ブルペンで70球の熱投を見せた。

「人それぞれの体の作り方もあると思うので。僕的にはガンガン投げてって感じですね。遅れたくないので。遅れるよりは早く作ってから調節したい」

ブルペンで1日200球以上投げたこともある鉄腕は、30歳を過ぎてもタフに投げ込む。まだまだこれから。20代の投手たちが松坂大輔臨時コーチ(42)に次々と質問を重ねる中でも「大さ~ん!」とグイグイと質問に行った。

今季はリリーフを任される。平良が先発転向し、首脳陣から求められるものは決して小さくない。

「数字より貢献度、というか。でもホールドにはこだわってやっていきたいなと。防御率も」

そう言葉を連ねながら、最後にぼそっと。

「60試合くらい投げられたら」

マウンドが仕事場だ。【金子真仁】

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