侍ジャパンのような好発進を-。楽天田中将大投手(34)が、大谷翔平投手(28)から力を受け、開幕へ突き進む。

ロッテ戦(静岡)で先発し、5回1安打無失点と好投した。前日はWBC日本対中国の試合を映像で観戦。「開幕戦の難しさはあるのかなと思いましたけど、その中で大谷選手の投球が見事だった。打の方でもそうだし、ああいうところを出せるというのが、やっぱりMVP取るだけの選手だなと思いました」と称賛した。

普段とは違う国際試合。しかもチームにとって最初の試合。「誰でも入りというのは難しいところだと思います」と語る。自身も今季の開幕投手を務める。143試合の1発目。チームを10年ぶりの優勝へ導くためには、1年間の“入り”が重要になる。

初戦で好投し、流れを引き寄せる。その準備は順調だ。今季対外試合全3戦、合計11回で無失点を続けている。「そこを重視するわけではないですけど、バッターの反応、そういうの含めていいということ」と手応えを感じている。

オフ期間から取り組んできた新フォームにも満足げ。「自分の中でこの感じでいけるというのは感じてきている。残りの登板、調整する時間も含めて、しっかりと自分のものにしたい」と前を向く。「3・11」の前日につかんだ手応え。被災地を再び歓喜で沸かせるための、完成形は近い。【湯本勝大】