新生岡田阪神が開幕3連勝とロケットスタートを決めた。

チームとしては2年ぶりで、ホーム開幕カードでは15年以来8年ぶりの3タテ。岡田彰布監督(65)に限れば、第1次政権で04年の巨人戦、08年横浜(DeNA)戦に続く3度目の3連勝発進だ。昨季の開幕9連敗の悪夢を一瞬にして振り払った。

先発の才木浩人投手(24)が、きっちりとゲームメークした。初回は先頭佐野に右前打で出塁を許したが、最速155キロの直球と宝刀フォークを武器に宮崎、大田、牧を3者連続三振で無失点。2回以降も危なげない投球でDeNA打線を抑え込み、6回まで1度も二塁を踏ませず。7回は先頭桑原に左前打を浴び、京田を空振り三振に斬ったところで降板。7回途中4安打1失点と好投した。

打線は両軍無得点の3回、1死一、二塁から大山が左前適時打を放ち先制。なおも1死満塁からルーキー森下が2試合連続タイムリーとなる左前へのクリーンヒットで2点目。さらに1死満塁から梅野が左犠飛を放ち、3点の先取に成功した。4回は2死満塁から森下が押し出し四球を選び、4点目を奪取した。

2点差に迫れた8回には2死二塁から代打原口がチーム今季1号となる左越えの2ランでリードを広げ、逃げ切った。投打がかみ合い、ヤクルトと並ぶ1位をキープした。

 

▼阪神の開幕カード3連戦3連勝は、21年ヤクルト戦(神宮)以来2年ぶり。主催試合に限ると、15年京セラドーム大阪での中日戦以来8年ぶり。なお開幕からの連勝最長は、02年の7連勝。

▼岡田監督は開幕カードに強く、オリックス時代を含め通算18勝8敗1分けで勝率6割9分2厘。阪神監督最終年の08年も、今年と同じ京セラドーム大阪で、横浜(現DeNA)に3連勝発進だった。もっとも同年は、最大13差を覆され巨人に優勝をさらわれた。悪夢の払拭(ふっしょく)はなるか。

○…大山が先制打を含む、2試合連続マルチ安打を記録した。3回1死一、二塁でDeNA笠原から、左前適時打を放った。8回にもエスコバーの変化球を左前打。背番号3は「開幕が難しい中、こうやっていい勝ち方をできたのが一番。ひとつとなって戦っていけるように、その中でしっかり貢献できるようにと思っている。反省をして、(次の)試合の準備をしたい」と気を引き締めた。

○…K・ケラーが8回に登板し、DeNAのクリーンアップを3者凡退に仕留めた。岡田監督は「ケラーにしてもね、昨日投げさせなかったから、鬱憤(うっぷん)晴らしで投げろって言うたけど、いい投球だったね」とほめた。開幕戦で2失点し、前日1日の延長12回の死闘では、ベンチ入り投手で、ただひとり出番がなかった。この日は最速157キロの直球とカーブ、フォークでピシャリと抑えた。

○…岩崎がチーム唯一の3連投と気を吐いた。7回1死一塁から先発才木の後を受け登板。代打戸柱に四球を許して1死一、二塁から代打大和に右前適時打。なおも2死一、三塁から宮崎に左中間への適時二塁打を浴びたが、バックの好守もあり3点目は防いだ。岡田監督は「岩崎か浜地のどっちを(ベンチから)外そうと言うたんやけど、ワンポイントでもええから一番経験のある岩崎を使いたかった。ちょっと無理させたんだけど」とねぎらった。

▽阪神中野(8回にけん制で誘い出されながらも二盗を決め)「(打者島田の)初球にスチールというか、スタートを切ることができなかったので、自分自身どこで走ろうかなとずっと考えていた。2球けん制がきたので、3球目はもうないかなという割り切りの中、思い切っていけたので、そこはよかった」

▽阪神梅野(2点リードの3回1死満塁から左犠飛)「ヒットではなかったけど、追加点を取ることができてよかったです」

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