5月はテルの月! 阪神佐藤輝明内野手(24)が、2安打1打点で気を吐いた。

3点ビハインドの4回1死一塁。福谷の外角146キロに逆らわず左中間へ適時二塁打。チームを鼓舞するように二塁ベース上で手をたたいた。「しっかり振り切ることができましたし、大山さんがよく走ってくれました」。一塁から長駆ホームインした先輩に感謝した。

9回1死ではマルティネスの内角153キロを引っ張った。一塁ビシエドを襲う右翼線二塁打。2点ビハインドの最終回、逆転サヨナラとはならなかったがタダでは終わらなかった。2本の二塁打はともに速球をはじき返したもの。「強い当たりだったので、それはよかった」とうなずいた。

得意の5月がやってきた。プロ1年目は5月の月間打率3割1厘、6本塁打、19打点で「月間MVP」を受賞。昨年も5本塁打、12打点。新緑の季節にエンジンがかかってくる男は「どんどん打って、打率も低いので、どんどん上げていきたい」と鼻息荒い。

言葉通り、25試合を終え打率2割2分9厘はチームの規定打席到達者の中で最下位。ただ、直近5試合は18打数7安打、打率3割8分9厘と上向き。「ポイントがようなってる」と太鼓判を押していた岡田監督も試合後、「調子が上がってるから、そら打つよ」とあらためて評価した。「五月病」なんて気にしない背番号8に上昇気配が漂う。

毎年恒例「こどもまつり」として実施される3連戦。ビジョンには「さとうて」とひらがなで名前が掲出された。子どもの頃の口癖は「しらんけど」と表示された生粋の関西人は、「一番はホームラン打ちたいと思っています」ときっぱり。みんなが知ってる佐藤輝の代名詞を、ゴールデンウイークを楽しむ子どもたちに届けてみせる。【中野椋】

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