雨ニモマケズ、母の日にチームを連勝に導いた。

ヤクルト小川泰弘投手(32)が開幕戦以来の白星。「1カ月勝てなかったので良かった」とホッとした。7回まで無四球、5イニングで3者凡退を重ね、エースが試合をつくる間に打線が爆発。8回に満塁弾を許して7回0/3を投げ5安打5失点となったが、4連敗中だったエースの勝利はチームの再浮上へ好材料となる。

小川が先発すると、なぜか荒天続きだ。4月7日阪神戦(甲子園)、同14日広島戦(マツダスタジアム)は雨でともに中断。前回登板、今月6日のDeNA戦(神宮)では強風で2回までに4被弾し、4回8失点と炎上。「経験のない強風でゴロを打たせようと意識しすぎた。自分の投球ができなかったがメンタルは鍛えられた」。その反省を生かし、雨は二の次に、横振りになりがちだった腕を縦振りに修正し、豪快に速球を投げ込んでいった。

母弘子さんへ「来年も咲いて長く楽しめるから」と鮮やかな青いアジサイを贈った。5人きょうだいの末っ子として生まれ「その中でも野球の送り迎えや、お弁当作りを毎日してくれた」。荒天でも母への感謝を胸に、必死で腕を振った。【三須一紀】

▽ヤクルト高津監督(小川について)「開幕投手なら、あそこまで行ったら最後まで1人で投げて欲しかった。四球を絡めて8番打者の一振りで4点取られるのは大きな反省材料」

▽ヤクルト長岡(1点差に迫られた直後の6回1死二、三塁で中前へ2点適時打を放つなど今季2度目の猛打賞)「ランナーが並木さん。浅い外野フライでも内野ゴロでも1点入ると思っていたので、楽な気持ちで打席に入りました」

▼ヤクルト小川が中日村松に満塁本塁打を浴びた。小川は前回登板の6日もDeNA戦(神宮)で牧に満塁弾を許しており、セ・リーグで登板2試合連続の被満塁本塁打は22年4月21、27日の坂本裕哉(DeNA)以来10人目。ヤクルトでは86年尾花高夫、90年川崎憲次郎に次いで33年ぶり3人目。

【母の日特別企画 12球団の選手からお母さんへ…感謝のメッセージ一覧】はこちら>>