日大が坂尾浩汰投手(3年=龍谷大平安)の初完封勝利で、勝ち点を3にのばし、今季リーグ戦を終えた。

坂尾は初回からストライク先行で、低めに丁寧に配球。タイミングを外し、打たせてとった。「後半はストレートが浮いたんですが、丁寧に投げよう、と。それが最後までいけたのでよかたっと思います」と5安打5三振。3点のリードを守り切り、チームの最終戦を勝利で締めくくった。

人生初めての完投だった。高校3年夏は背番号11で、3イニングが最長。大学入学後も、オープン戦で6イニングまでしか登板したことがない。7回以降の投球は人生初めての経験。それでも毎日、地道に投げ込みを続け、スタミナは十分。「高校、大学と先発もほとんどなかった。(今季2試合目の先発)今日も最初から長いイニングを投げると思っていなかったので、初回から、持っているものを出していく、という気持ちで投げました」。疲れを見せず、大学入学後に磨いた変化球を淡々と投げ込み、0を積み重ねた。「最終的には完封したいと思った。その気持ちが最後まで続いた結果かな」と、胸を張った。

今季2試合目の先発で、片岡昭吾監督(45)は、まずは打順一回りを目安にマウンドに上げた、好投が続いた。「非常に気持ちも出ていて、丁寧に低めに投げていたので、最後まで任せました」と、坂尾の好投に目を細めた。

春、最終戦で大きな成長を見せ、勝利につなげた。「秋も主軸でやっていかないといけないと思うので、頑張りたいです」。坂尾は、自信にあふれていた。