1安打に泣いた。無傷の4連勝中だったロッテ佐々木朗希投手が5回まで無安打投球も打線の援護なく、今季初黒星を喫した。6回102球を投げ、1安打1失点。6回、阪神大山に許したこの日初安打が決勝打となり、デーゲーム初黒星も喫した。それでも毎回の10奪三振で、今季69奪三振は再びリーグトップに立った。

初回、近本をフォークで空振り三振。2番中野はこの日最速の163キロ直球で見逃し三振と好発進した。だが、2回に森下に162キロ直球で死球を与えるなど5四死球。制球の乱れには「多少の誤差なので、あまり気にしていないです」と前を向いた。

6回、先頭の中野にカウント1-2と追い込んでから四球を与え、盗塁と暴投で1死三塁を招いた。4番大山の右前適時打で先制を許し、「四球と暴投がすべてかなと。それ以外は良かったと思うので、そこだけがもったいなかったです」と反省した。

吉井理人監督は「少し変化球の精度がいつもより悪かったかなと思いますけれど、良い投球をしてくれた」と評価。「ばらつきも普通に投げていたらある範囲。あれを良くしろっていったら、本当に精密機械になっちゃう」と及第点を与えた。黒木知宏投手コーチも「人だから良い時もそうじゃない時もあるし、相手も人間。機械がやっているわけじゃないので、逆に人間味があっていいんじゃないですか」と強調。「まだ行く、まだ行くというファイティングポーズは取っていたので、戦う男の姿が見えたので良かったです」とたたえた。チームは今季初の4連敗で、5月17日から守ってきた首位から陥落した。【鎌田直秀】

▼佐々木朗が今季初黒星。交流戦では通算6試合目で1勝2敗となり、昨年6月3日巨人戦(東京ドーム)以来の敗戦投手となった。佐々木朗のデーゲームは昨年4月10日オリックス戦の完全試合など過去10試合5勝0敗だったが、初めて敗れた。被安打1以下で敗戦も初めて。

▽ロッテ佐藤都(佐々木朗をリードした配球に)「フォークが浮いたりすると危ないなという判断でスライダーは良かったのでちょっと多く使いました」

▽ロッテ八木(今季初登板で1回3安打1失点)「課題はもっとコースに強い球を投げること。次につなげたい」

▽ロッテ友杉(念願の甲子園で6度の守備機会で好捕を見せ、打っては1安打)「すごく守りやすかったです。ヒットは明日につなげます」

【関連記事】ロッテニュース一覧