<ソフトバンク1-3楽天>◇26日◇東京ドーム

東京ドームで田中将大投手(34)が勝つのは、24連勝で球団初優勝に導いた13年以来10年ぶりのこと。

だが「東京ドーム&田中将大」で真っ先に思い出されるのは、その1年前、12年5月30日の巨人戦だ。杉内との息をのむ投手戦。田中将は7回に高橋由に2ランを打たれ、8回2失点完投負けを喫した。一方の杉内は史上75人目のノーヒットノーラン。球史に残る名勝負だった。

巨人川口投手総合コーチ(当時)の言葉が印象的だった。「マー君がノーヒットノーランを取らせてくれたよ。マー君がいたから、こういう試合展開になった」。この日は、杉内と同い年でホークスをともに支えた和田との投げ合い。試合後の通路で田中将と和田は一緒になり、労をねぎらい合うように笑顔を交わした。確かに、マー君はかつての剛腕ではなくなったかも知れない。だが、和田もそうだが、現在地を受け止め進歩を止めない。だから、5回で終わったとしても、2人の投げ合いは見応えがあった。【11~14年楽天担当=古川真弥】

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