ほえて、ほえて、ほえまくった! DeNAトレバー・バウアー投手(32)が、感情をむき出しにした。2点ビハインドの6回2死満塁、中日高橋周のゴロを捕球。一塁のソトを両手で制して猛ダッシュで一塁を踏むと、6回2失点で降板した。「歓声がよく聞こえた。感謝したいし、素晴らしいエネルギーを送ってくれた」と頭を下げた。

執念で抑え込んだが、心の制御に苦心した。その直前の6回2死一、二塁。岡林の二塁内野安打で、一塁走者の龍空が二塁も回って三塁に走ったが、二塁走者の石橋が三塁ストップ。牧が龍空を三塁に追い込んだ後、今度は石橋が飛び出し、捕手の伊藤にボールを送った。だが、連係がうまくいかず、オールセーフとなると、バウアーはホーム付近で数回、マウンドに歩きながら何度も叫んだ。

「かなり腹が立った。誰に対してではなく、強いて言うなら自分自身。本来なら7、8、9回と投げたかった中で、ああいう状況になったことに腹が立った。あの回は自分としてもいい投球ではなかったし、自分のエラー(記録は安打)もあって、優勝するチームの野球ではなかった」

スタンドが沸く一方で、“激怒”に周囲はヒヤリ。だが試合後は「自分自身をコントロールできたとは思っていません」と冷静さを取り戻した。三浦監督も「試合中だったので熱くなるのもね」と一定の理解を示した。打線は9回以降、再三好機をつくりながら得点を奪えず、2度目の引き分けで連敗ストップはお預け。勝った首位阪神とのゲーム差も2に拡大した。それでもハマスタの今季デーゲームは12勝2分けで無敗神話は継続。2日は東を立てて必勝を期す。【久保賢吾】

▽DeNA三浦監督(野手全員を使い切った中で今季2度目の引き分けに)「最後の最後まで全員で食らいついていった。全員が粘ったと思います」

▽DeNA伊勢(緊急シフトの中、延長12回を3者凡退で無失点)「三振を取りたい気持ちはありましたけど、(2三振は)たまたまです。昨日(1回1失点で黒星)と同じ打者の並びでやり返せたのは良かった」

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