指揮官の親心が主砲のバットを目覚めさせた。オリックス打線の1番に座ったのは、前夜ベンチスタートだった主砲の杉本裕太郎外野手(32)。初回、ポンセのカットボールを軽快に振り抜くと、いきなり打球が左翼席で弾んだ。
昨年7月3日の日本ハム戦以来、約1年ぶりの1番起用には、中嶋監督の思いが込められている。「何か吹っ切ってと言いますか、攻める気持ちを持ってほしいなと思っていましたし。思いきっていけたんじゃないかなと思います」。開幕から主軸として活躍を続けてきたが、6月28日を最後にアーチも止まっていた。
1番起用に応えるように、プロ初安打だった17年9月9日以来の先頭打者本塁打を放つと、約3週間ぶりのマルチ安打。杉本は「自分もびっくりしましたが、いろいろと考えていただいているので、なんとか次につなげていけるようにしていきたいです」と、きっかけにするべく力を込めた。
主砲の12号ソロから初回に打者一巡で4点を挙げ、先発全員安打の20安打9得点。前日にスタメンを外れた頓宮も2安打2打点と貢献した。「ああやって、なんとかもがいていかなあかんところだと思いますし。いい方に取ってくれたらいいかなと思います」と指揮官。3連敗から敵地で連勝し、再び全員で上昇気流に乗りたい。【磯綾乃】



