ソフトバンクが敵地所沢で球団史上初の屈辱を味わった。ベルーナドームで3試合連続の完封負け。南海時代の79年4月24日に同球場で第1戦を戦って以降、1度も経験がなかった。8月1、2日に2完封を食らって以来の鬼門でこの日もホームベースが遠く。ベルーナドームでは27イニング連続無得点となった。

安打7本は全て単打だった。藤本監督は「単打なのはしょうがないです」とかばったが、好機での快音も響かず。7回は2死満塁も途中出場の谷川原が3球三振。9回は無死一、二塁のチャンスで柳町、上林が連続三振に倒れ、野村勇は三ゴロに終わった。

先発石川は4回6失点の乱調。序盤で大量ビハインドを強いられ、指揮官は「野手は諦めずに1打席1打席集中して打席に立ってくれていたと思う」と話したが、得点に結びつくことはなかった。「6点差だからね。つないで、つないでというのがセオリーだと思う。そこはなかなか、うまくいかなかったです」。藤本監督は悔しさを押し殺し、報道陣に対して言葉を振り絞った。

敗れた4位楽天との2ゲーム差は変わらないが、2位ロッテには5差をつけられた。3位ソフトバンクの現実的な目標は「Aクラス死守」。CS出場をつかみ取るためには、敗戦を喫しても立ち止まっている暇はない。2日の同戦は西武のエース高橋との顔合わせ。指揮官は「いいピッチャーですけど、いいピッチャーだから打てないでは困る。なんとか頑張りましょう」と切り替えた。所沢での負の連鎖を止められるか。【只松憲】

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