大体大は大阪電通大との延長10回タイブレークの接戦をサヨナラで制した。

1-1の延長10回。犠打で1死二、三塁のピンチを迎えた。だが、この回から3番手でマウンドに上がった岩崎優太投手(3年=宮崎日大)は冷静だ。「先輩が思い切りいけと声をかけてくれたのでリラックスできました」と続く2番打者を直球で空振り三振。3番岡本一聖外野手(4年=履正社)にはフォークで空振り三振を奪い、無失点でタイブレークを切り抜けた。強気な投球とは裏腹に、チームメートから「がんちゃん」と呼ばれる愛されキャラ。180センチ99キロの大型右腕は、満面の笑みで仲間の元へ駆け寄った。

岩崎が流れをつくったその裏、犠打で1死二、三塁とサヨナラの好機。4番壹岐(いき)有翔内野手(3年=市和歌山)が右犠飛を放ち、ベンチを飛び出した仲間と抱き合った。

中野和彦監督(64)は「なんとか我慢して最後の最後に点を入れた。明日なんとしても勝ち点を」と力を込めた。現在5位の大体大は今季初の勝ち点獲得へ、総力戦で2回戦に挑む。