野球の「ドリームチーム」が、再び五輪の金メダルへ-

国際オリンピック委員会(IOC)は16日、インドのムンバイで総会を行い、2028年ロサンゼルス五輪の追加競技として野球・ソフトボールが2大会ぶりに採用されることが正式に決まった。

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のフラッカリ会長は13日に同地で取材に応じた際に、ロサンゼルス五輪の追加競技に野球が採用された場合、米大リーグ側からトップ選手の参加を確約する文書を受け取ったことを明かしていた。選手会も合意しているといい、五輪史上初めて大リーグの一流選手が集う公算が大きくなっている。

夏に開催される五輪では、これまで大リーグのシーズンを中断できないなどの理由でトップ選手の参加は実現しなかった。21年の東京五輪もマイナー選手を中心にチームを編成したが、正式に決まればエンゼルス大谷翔平投手(29)ら日本人メジャーリーガーの五輪出場も可能になる。28年7月には大谷は34歳となっている。オリックス山本由伸投手(25)、ヤクルト村上宗隆内野手(23)ら、世界一に輝いた3月のWBCのような「ドリームチーム」を五輪の舞台で見られる可能性が出てくる。

決定を受けて、全日本野球協会(BFJ)山中正竹会長が都内で会見を行った。

「IF、WBSCを中心に世界の野球・ソフトボールの関係者が心を一にし、競技種目復帰へ精力的な活動を続けた努力がここに実を結びました。大変うれしく思います。2大会ぶりのオリンピック競技の復帰となりますが、今春のWBCで野球の素晴らしさを全世界に発信できたことも少なからずこの吉報に貢献しているものと思っています。LA2028まで4年余り。まずはプロアマ一緒になって、最高のチーム編成に着手し、しっかりと予選を勝ち抜いて、出場切符を獲得しなければなりません。そのために、多くの関係者連携できるよう全力で取り組んでいく所存でございます。金メダルを獲得した東京大会を再現できるよう、最高の侍ジャパンにご期待いただきたいと思います」と話した。

 

■侍ジャパンの今後の国際大会

◆11月16~19日 アジアプロ野球チャンピオンシップ(出場資格は24歳以下、または入団3年目以内の選手。オーバーエイジ枠は3選手)

◆24年11月 プレミア12(世界ランキング上位12チームが出場。日本、台湾などで開催)

◆26年3月 第6回WBC

◆28年7月 ロサンゼルス五輪