大商大(関西6)は和歌山大(近畿)に勝利し、5日の第2代表決定戦へ駒を進めた。26日のドラフト会議で西武から2位指名を受けた最速154キロ右腕、上田大河投手(4年=大商大高)が投打で活躍。負ければ明治神宮大会出場がなくなる大一番で、エースの意地を見せつけた。

3-4の7回、上田は4番手でマウンドに上がった。登板予定はなかったというが「勝手にマウンドに上がりました。監督さんもびっくりしたと思います。後輩に任せて負けたくなかった」と7回を3者凡退。8回も死球で走者を出したが、併殺打に切り抜け、和歌山大打線に得点を与えなかった。

上田が流れをつくったその裏。2死一、二塁から代打大橋優斗外野手(4年=岐阜第一)が中前に同点の適時打。なお一、三塁で打席には上田。2球目のカットボールを振り抜き、値千金の右前勝ち越し打。これが公式戦初安打初打点となった。「(ベンチで)監督さんがあきらめたような、4年間で初めて見た顔をしていたので意地でも打たないとと思いました。バットの先でしたが、なんとか打ててよかったです」と喜んだ。

5日に明治神宮大会出場をかけ、第2代表決定戦に臨む。5日は富山陽一監督の59歳の誕生日だ。上田は「物よりも1番最高の誕生日プレゼントだと思うので、明日勝ちたいです」と意気込んだ。総力戦で神宮切符をつかみに行く。【村松万里子】