国内FA権を取得している西武山川穂高内野手(31)が、権利を行使する見込みであることが13日、分かった。正式行使となれば15日に「FA宣言選手」として公示され、16日から西武も含めた全球団との交渉が解禁される。

決断が通常以上に注目された。書類送検に至った自身の不祥事が明るみに出たのは5月。今季1軍戦出場は17試合のみだった。嫌疑不十分での不起訴決定を経て、球団は公式戦出場停止処分を通達。非公式試合のフェニックスリーグには出場したものの、処分はまだ解除されていない。

故障者特例措置の適用で、異例の立場でFA権を得た。10月末に「家族、親、代理人、全てを含めた上で最終決定すると思います」と胸中を口にした。「体は常に動かしたい」とも話したが、帰京後は11月1日に球団施設で練習し「今度話します」としたきり、公には姿を見せていない。

西武は代理人を立てる山川サイドに単年契約を提示済みだが、飯田光男球団本部長(57)は「(山川からの連絡)待ちであることは確かなので」と、この日までに返答がないことを明かした。今季成績、他選手への影響を考慮すると、今季年俸2億7000万円(推定)からの減額提示の可能性が高い。FA宣言時に備えて調査を進めたソフトバンクなどが、西武以上の評価をする可能性も十分。近い関係者によると「行使せず」も含めて熟考に熟考を重ねたという山川の答えが注目される。