阪神は14日、育成選手の野口恭佑外野手(23)と支配下選手契約を締結したことを発表した。支配下の契約金は1000万円、年俸は420万円(金額は推定)。来季連覇を目指す岡田阪神に、強打の右打ち外野手が“新戦力”として加わることになった。

この日、高知県内のチーム宿舎で行われた契約交渉の場で嶌村球団本部長から伝えられた。「うれしい気持ちです。ほんとに、何も知らされてなくて、びっくりしたっていう感じで」とサプライズに驚きを隠せなかった。「7月まで(の支配下登録を)目標としてて。それが達成できなかったですけど、来年に向けてっていうので、その後は自分らしさを出せたのかなと思います」と力を込めた。

今季はウエスタン・リーグで67試合に出場。打率3割3厘、6本塁打とパンチ力のある打撃で実力の高さを証明していた。秋季キャンプでは岡田監督の目の前で、フリー打撃で柵越えを連発。「1人おったなあ。野口だけやなあ、リストワーク使えて、だから遠くに飛ばせるわなあ」と高評価を受けていた。

嶌村球団本部長は「監督も非常に評価されてるというところで、そこが大きい」と説明。新背番号については「もう少し待ってください」と後日の発表になるとした。

野口は15日から秋季キャンプ最終クールに臨み、今後は台湾でのアジアウインターリーグに参戦予定。「とりあえず(春の)1軍キャンプに呼ばれて、オープン戦に出て、1軍の舞台で早くプレーできたらなと思います」と見据えた。

 

◆野口恭佑(のぐち・きょうすけ)2000年(平12)7月17日生まれ、長崎県出身。創成館では3年春夏と甲子園に出場。九産大を経て、22年育成ドラフト1位で阪神入り。入団前の体力測定で垂直跳び、立ち幅跳びトップの数字を記録。今季はウエスタン・リーグ67試合、60安打、6本塁打、18打点、打率3割3厘。180センチ、88キロ。右投げ右打ち。