MVPに輝いた大谷翔平投手(29)のリモート会見で、話題をさらったのは愛犬だった。自宅のような室内でセーター姿でソファに座り、隣に犬が横たわっていた。インタビュー中には犬をなでたり、受賞したときにはハイタッチしたように見えるなど、かわいがっている様子が伝わった。

大谷は日本ハム時代の16年12月の自主トレで、愛犬エース君のことを報道陣に話していた。同年の大みそかに紅白歌合戦に審査員としての出演するなど多忙のため、岩手に帰省したものの実家でくつろぐ時間はなかったという。「犬には会えない」と、愛犬のゴールデンレトリバー、エース君との再会を果たせず残念がっていた。

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大谷のように、犬に癒やされている野球選手や、プロ野球と犬の関わりなどまとめてみた。

◆DeNA三浦大輔監督&東克樹投手&上茶谷大河投手

アンダーシャツの首元に愛犬の顔をプリントし、大事な家族とともに戦っている。上茶谷は、ポメラニアンのこたろう君とパグのきゅうた君、東はマルプー(マルチーズとトイプードルのミックス犬)のマシュ君とともに生活している。三浦大輔監督も愛犬家で、普段は散歩に出かけ、自身のインスタグラムにもたびたび登場している。

◆阪神秋山拓巳投手

22年1月に動物保護施設に100万円を寄付した。「めちゃくちゃ犬が好きというのが(活動の)一番のきっかけ。犬のために何かできることがないかなというのはずっと思っていた。現状、こうやって(ペットを)手放す方がいる。現状をもっと皆さんに知ってもらいたくて活動を始めた」

◆巨人菅野智之投手

15年から「菅野基金」を立ち上げ、介助犬の普及・育成を目指す社会福祉法人日本介助犬協会を支援。愛犬家で、介助犬の認知度が低いことや、数が少ないことを知り、「自分に何かできることがあるのでは」と、毎年1勝につき10万円を寄付している。

◆西武高橋光成投手

22年11月にNPO法人日本捜索救助犬協会に52万円を寄付した。愛犬家で1登板ごとに2万円を積み立てた。「僕も犬を飼っているんですが、その中で捜索救助犬の存在を知って自分にも何かできないかなと思い支援活動を始めた」。

◆ロッテ佐々木朗希投手 実家のトイプードル・ラムちゃんを溺愛している。自身と誕生日が同じ。たびたびロッテ広報のX(旧ツイッター)にも登場し、ファンからも人気だ。

◆日本ハム加藤貴之投手 ポメラニアンの愛犬ポンちゃんと、5月にエスコンフィールド施設内にできたドッグランの開業セレモニーに参加した。「ポンちゃんの得意技は寝ること。野球のことは知らないので、いつも癒やしてくれます」と笑顔で話した。

◆日本ハム新庄剛志監督

新庄監督はヲォルクとチュンちゃんの2匹を飼っている。よくインスタグラムのストリーズで、SNSで流れている迷い犬の捜索依頼を拡散している。

◆広島大瀬良大地投手

ポメラニアンのこまちを飼っている。オフィシャルブログでは「趣味は寝ること 特技は父ちゃんの枕で父ちゃんを隅にどかして寝ること あとは最近よくベロがちょろっとでること。笑」と紹介している。

◆オリックス森友哉捕手

大の愛犬家で、動物保護団体の支援を目的としたオリジナルチャリティーグッズを販売した。子どもの頃から、実家で柴犬「ラッキー」やミニチュア犬「モモ」を飼っていた。「家族みたいな存在で、モノとして扱われるのが悲しい。自分がやっていることの規模は小さいが、殺処分される犬がいるという状況が1人でも知ってもらえたら」

◆ツインズ前田健太投手

16年11月、早穂夫人とともに広島・神石高原町で犬の殺処分ゼロ運動に取り組むNPO法人のイベントに出席。「できる限り協力したい。勝つことでプラスの喜びを得られる」と話していた。

◆ベースボール犬

広島には球審にボールを運ぶボール犬のミッキー君、ロッテにはエルフがいた。ソフトバンクはベンチに携帯CMでおなじみの「お父さん犬」のぬいぐるみが毎試合置かれる。

◆選手と犬の対決

横浜野口寿浩捕手は日本ハム時代の00年オフにテレビ番組の企画で犬との真剣勝負に挑んだ。特別に訓練された代走要員のシェパードが盗塁を狙ったが、野口が見事に刺し、その年パ・リーグ盗塁阻止率1位の面目を保った。

【動画】「ショウヘイと子犬!」大谷翔平、MVP発表番組に愛犬と出演