慶大(東京6大学)のソフトバンク・ドラフト3位・広瀬隆太内野手(4年=慶応)が、駒大・中畑清、青学大・井口忠仁らに並ぶ大会史上9人目の1試合2本塁打をマークし、チームを決勝進出に導いた。青学大(東都大学)は、先発の広島ドラフト1位・常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)が6安打3失点完投で、史上5校目となる4冠へ王手をかけた。

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慶大・広瀬がプロの器を見せた。走者2人を置いた6回。浮いたスプリットを飛ばすと相手左翼手が1歩も動けない。「3ラン打てばだいぶ試合の展開が変わるというところで思い通りの打撃ができたので」。確信弾を放つと、8回にもダメ押しソロ。振り抜いて再びフーッと息を吐いた。

「感触で良かったのは2本目ですね。高めのまっすぐ、一番難しいところをしっかりさばけたのは自分の強みと思います」と振り返る。ガッツポーズはない。「とにかく普段から冷静に野球やってるんで。ガッツポーズが出ないのも自分を制御できる気持ちがあるんじゃないかと」。

注目打者ゆえ研究されリーグ戦は苦しんだ。「神宮大会は相手もガラッと変わるので、切り替えるきっかけになったかなと」。20日はドラフト1位右腕2人が君臨する青学大との決勝戦。「チャレンジャーの気持ちです」と冷静を貫く。

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