中日に移籍した前巨人の中田翔内野手(34)の入団発表が6日、名古屋市内のホテルで行われた。グレーのスーツに青のネクタイで登壇。「また戦える環境チャンスをいただいてありたいと思っている。フレッシュな気持ち、一からがんばりたいなという気持ちでいっぱい。打点にこだわりたい」と意気込みを口にした。2年契約で総額6億円。背番号は日本ハム時代と同じ6。会見での一問一答は以下の通り。(金額は推定)

 

-いまの気持ち

中田 また戦える環境とチャンスを頂いてありがたい、と思っている。フレッシュな気持ち、1からがんばりたいなという気持ちでいっぱいです。

-中日から声がかかったときは

中田 素直にありがたいな、と。またレギュラー争いのスタートラインに立てる実感と、うれしくなった気持ちが生まれた。

-球団からどんな言葉が

中田 いっしょにがんばろう、と言葉をかけていただいた。

-立浪監督からは

中田 いっしょにがんばろう、と声をかけてもらって。迷いがなかった。そういうチャンスをいただける、よしやろう、という気持ちになった。

-どんな選手か

立浪監督 2013年にWBCの打撃コーチで、選手とコーチで約1カ月過ごさせてもらった。そのときから潜在能力の高い素晴らしい選手だった。日本ハムでも、巨人でも、気にして見てきた。勝負強い、チームの勝ちにつながる選手と思っている。

-来季の期待

立浪監督 期待は全てして獲得した。あまりプレッシャーをかけてもいけない。体調を万全ににして、元気な姿で2月1日に元気な姿でキャンプに来てほしい。普通にやればドラゴンズを勝利に導いてくれる選手とみている。

-中日入団の決め手は

中田 中日の気持ち、監督の気持ちも、全て含めうれしさもあり、何か自分の中で火がつくものがあった。このチームでやりたいと考えて、素直に思った。ありがあい言葉や気持ちを聞けて、(中日で)やりたいと思った。

-中日の印象は

中田 すごく若い選手が多い。見ていて、パワフルな打者もいる。一番は投手陣がいい印象がある。

-バンテリンドームの印象

中田 広さは他の球場に比べある。日本ハム時代から広い球場でやっていた。特に意識することはない。意識せずに打席に立っていた。広い球場だと思う。

-札幌ドームで98本打っていて、本塁打も期待される

中田 毎年本塁打もだが、メインは打点を重視に考えてきた。守備もそう。全力で1日も早くファンの皆さまに認められてもらえるように全力を尽くしたい。走る方は苦手だが、それ以外は全力を尽くしてやりたい。

-背番号6を背負う

中田 本当にいままで、中日の中で素晴らしい先輩がつけてきた番号。恥じないように意識してやりたい。最終的には中日の6は中田だ、と言ってもらえるように一生懸命がんばりたい。

-大阪桐蔭の先輩平田も6をつけていた

中田 (平田さんには)シーズン中から気をつかっていただき、連絡をくださっていた。尊敬できる先輩。高校時代からずっと平田さんを超える気持ちでやっていた。先輩がつけていた番号でうれしく思う。もっともっと活躍して、6番は中田という印象をつけたい。

-中日で親交のある選手は

中田 涌井さんだったり、平田さんもそう。『がんばろう。待ってるよ』と声をかけていただいた。仲良く、連絡してくださる先輩も多く、非常に助かっている。

-名古屋の印象

中田 食べ物もおいしい。印象ですか…。一番驚いたのはバスレーンくらい。バスレーンはびっくりした。バスに乗る機会はないが、運転は気をつけてしようと思った。自分で運転するのは好き。

-オフの過ごし方

中田 トレーニングは再開している。しっかりと1月の自主トレへ向けて土台作り、動ける身体を作って、1月から技術練習をする。いまは体作りをメインで追い込みたい。

-中日が最下位脱出、上位に行くには

中田 チームが一丸となって、いろいろと迷っている子はいると思う。みんなで切磋琢磨(せっさたくま)して、話をしたり、勝つための気持ち作りを。僕自身も勝ちたい。選手間の意思疎通とか大事と思う。

-来季の数字目標

中田 一番は打点。打点にこだわってやってきた。本塁打も40本、50本打てれば越したことないが、打点は犠牲になってくれる選手もいる。打点に価値を感じている。キャリアハイというか。打点に対する気持ちが強い。

-打点王も

中田 毎年、狙っているタイトルではある。

--立浪監督にとって打点は必要

立浪監督 ここ一番で打ってくれる選手として期待はしている。

-チームの来季目標は

中田 頂点。優勝するために優勝、日本一へするために、12月、1月に必死こいてトレーニングしている。目指してやるのは当たり前。やっている以上は勝たなければ、楽しくない。そこを目指してやっていきたい。

-ファンへ

中田 1日も早く認めてもらえるように、中日の一員に1日でも早くなれるように、全力でやるだけです。

-立浪監督の尊敬する面

中田 僕たちからしたらレジェンド。雲の上の存在。成績をみてもらってもわかるように、まだまだ及んでいない。いろんなアドバイスをいただきたい。いままでもアドバイス、声をかけてくださった。そういうところ、個人的に頼っていきたい。

-立浪監督からは

立浪監督 横にいるからそういう言葉になった。我々は経験がある。中田選手は来年は35歳。まだまだ野球人生でもう1回伸びる時期。いろいろ話をして、中日で野球生活が終われるようにサポートしたい。

-好きな名古屋飯

中田 手羽先。手羽先大好きです。

-どんな選手と食事にいきたい

中田 野球の話になるが、いろんな選手にいろんな店を教えてもらいたい。昨日は柳君と会って、いろんな話をした。彼は優勝に対して、すごくいい話ができた。

-涌井が中田入団で後輩への食費負担が減ると

中田 全面的に協力する。涌井さんと行くときは、涌井さんに出してもらわないと困りますが、協力しようと思う。

--入団した実感は

中田 実感は沸いている。

-ネクタイはブルー

中田 そうそう。これしかなかったから。

--青いユニホームは

中田 初めは似合わないと思う。似合うかどうかわからない。みなさんに見慣れてもらえるように。初めは違和感があると思うけど。

-点を取ることが役割

中田 日本ハム時代から打点にはこだわってきた。そこは継続して、意識を打点に向けながら打席に立ちたい。

-100打点が目安

中田 タイトルもだが、毎年100打点を打ちたい気持ちでやってきた。そこへの気持ちは変えずにやっていきたい。

-バスレーン

中田 バスレーンって何なの。こっち(一番右車線)は真っすぐなのに、こっち(右から2番目の車線)が右折。あれはすごい。バス通勤の人たちはいい。込まないってことでしょ。バスか良いの人は遅刻しない。事故をしないように。不思議だなと思って見ていた。

-来年35歳で最後の球団の意識

中田 17年目で年齢に関してはラストスパートだと思っている。全力でやる。まだまだできると思っているから、今回こういう決断をした。3球団目で、3球団で現役をやるとは思っていなかった。これも何かの縁。最後の最後まで悩んだ。最後の最後は球団側の気持ち。ありがたかった。他の球団もそうだけど、感謝しかない。最後はここでやりきりたい気持ちは強い。

-昨日は柳と食事した

中田 食事をしていたら普通に来た。会いに来てくれたらしい。彼の男らしいところ。彼のことが好きになった。男として。普通は会うことに、いままでは敬遠されてきたタイプの人間なので(笑い)。『お願いします』とすがすがしい感じで来てくれた。僕としてはうれしい、ありがたい。野球の話も1、2時間くらいした。彼も優勝したい気持ちをすごく感じた。すごくいい時間だった。

-オフは117キロから110キロに下げていた

中田 これよりかは絞りたいとは思っていない。守備とかで動ける範囲で体重をキープしたい。下げたい気持ちはない。シーズン終わって7キロ下げている。

-100キロを維持する

中田 100から110を行ったり来たいの感じが。100キロまで落とすとガリガリになってしまう。

-体重落としたのは負担軽減

中田 それもあるが、12月、1月とトレーニングを追い込んだら体重は上がってくる。上がってくるので帳尻を合わせて下げている。

-筋力が落ちる分

中田 そういう考え方が正しい。シーズン終わって筋肉量が落ちると体重は減る。7キロとかは簡単に行ったり来たりできる体重。3、4キロの上限は1週間の中である。

-筋肉量維持は大変

中田 シーズン中は大変。トレーニング含めて、筋肉量が落ちたら、5キロくらい一気に落ちたりする。そうしないようにシーズン中は気を使っている。

-中日入りに家族は

中田 喜んでいた。声をかけてくれるのはありがたいやん、と。最後に悩んでいたのは事実。最後に尻をたたいてくれたのは嫁、家族。嫁は喜んでいると思う。

-対戦した中日投手で印象的なのは

中田 中日の投手はいい。小笠原にしても柳にしても、高橋君も。いい投手がそろっている印象がある。

-投手陣は援護射撃が期待

中田 兼ね合いだと思う。三振しようと打席に立っている打者はいない。本塁打を打たれようとマウンド立つ投手もいない。そのあたりが、うまくはまれば、この投手陣なので勝てると思う。チームが一丸になることが大事。今回の補強で僕を含め4、5人入る。この4、5人でどうなるかを考えるように、チームが一丸になることで、1人1人が力を発揮することがメインだと思う。誰かが本塁打を50発、60発を打っても負ける時は負ける。みんなで意思疎通をしながら、これだけの選手がそろっている。お世辞抜きで投手陣は12球団でもいいと思う。何とか力になるようにがんばりたい。投手が楽な状態でマウンドで投げられるように援護したい。

-柳の成績が気の毒

中田 全てを見ていないが、彼は誰かのことをどうこういうことは一切なかった。打者の気持ちを理解した上で、がんばって1年間投げていた。僕が彼の立場なら言ってしまっているかもしれないが(笑い)。『俺のときにもっと援護しろよ』って(笑い)。彼は一切そういうことがなかった。格好いい。男だなと思った。頑張って援護してあげたい。いまでも援護できるだけの打者はいる。今後、すごい選手になるだろう、細川君、石川(昂)君含め。たくさん若い宝がいる。僕たちも若い子に負けないように切磋琢磨(せっさたくま)してやっていけたらと思う。

-若いころから中軸を打ってきたが、立場も変わった

中田 自分はズカズカ寄っていくのは得意ではないが、逆にどんどんズカズカ来て欲しい。その中で野球の話ができれば。僕も技術はまだ低いが、若い子と違って引き出しは持っている。引き出しを探りながら、いろんな意見交換をしていけたらいいと思う。それで、僕も含め、レベルアップしていけたら、チームとして層が厚くなる。いろんな場面でできることを協力したい。

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