出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する「現役ドラフト」が8日、午後1時より開催される。オンラインによる非公開で行われ、順調にいけば午後5時ごろに指名結果が発表される。

  ◇  ◇  ◇

阪神は現役ドラフトで2年連続の「大当たり」を狙う。初めて導入された昨年は、ソフトバンク大竹耕太郎投手(28)の獲得に成功。チームトップの12勝(2敗)を挙げる好成績で、18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一達成を支える大きな補強となった。

当時、岡田監督は先発ローテーションの柱、伊藤将に続く左の先発左腕を探していた。他球団の候補リストを見た指揮官は「この中やったら大竹が取れるならほしいなと。先発としては可能性がある」と早大の後輩を即決で選択。実際にその眼力は正しく、抜群の制球力を武器にセ・リーグの打者をきりきり舞いにさせ、年間ローテを守った。

球団初のリーグ連覇へ、岡田監督は「当然、新しい力が必要よ。同じメンバーでは戦えない」と話している。FA補強については「全然、眼中にない」と目もくれず、現在の新戦力は中継ぎ候補のハビー・ゲラ投手(28=レイズ)と、青学大・下村海翔投手(21)らドラフト組のみ。前回大成功を収めた現役ドラフトを、重要な補強手段として位置づけているのは間違いない。球団内にはかん口令が敷かれ、お目当てが投手か野手かは不明だが、どんな新戦力がタテジマの一員に加わるのか。一方で指名を受けて出て行く選手もいる。夕刻、運命の発表に注目が高まる。【古財稜明】

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>