首都大学野球の日体大は8日、横浜市内の同大グラウンドで練習納めを行った。来秋ドラフト候補に挙がる最速150キロ右腕の寺西成騎投手(3年=星稜)は「全国も経験させてもらい、想像もしていなかった1年でした」と、振り返った。

高2夏に右肩を痛め、3年春に手術。長いリハビリ期間を経て今春復活。主戦として活躍し、チームをリーグ戦3連覇、明治神宮大会4強に導いた。練習納めのこの日、元中日の辻孟彦投手コーチ(34)から「来年は完投、完封して欲しい」と声をかけられた。今年、大学デビューを果たし、先発で7回が最長。次は完投できる体力、相手を圧倒するだけの力が必要になる。「球の質と平均球速を上げていきたい」と、課題を口にした。成長を続ける寺西に、古城隆利監督(54)も「相手が1点をとるのも至難の業、と言われるくらいの投手になって欲しい」と、大きな期待を寄せた。

今月1~3日には大学日本代表の合宿に参加。「全国のプロ野球を目指す投手を間近で見て、負けられないと思いました」と、闘志が湧いた。仲良くなったという最速157キロ右腕、中村優斗投手(3年=愛工大)から、上半身のウエート方法など影響を受け、現在は体作りに力を入れている。

来年は、チームの勝利を背負うだけでなく、目標であるプロへ。勝負の年になる。「今、体はいい状態なので、年末年始、これをしっかり維持しながら、伸ばしていく。来年はプロに行くために、勝負の1年になると思う。今まで以上に頑張りたい」と、気持ちを引き締めた。