6年目の今季、直近3年で最少の18試合出場に終わった広島中村奨成捕手(24)が来年1月、護摩行に臨む。12月初旬に本人から電話で志願された会沢は「自分から行きたいという覚悟を持って、僕に言ってきたのかな」と強い意志を感じて受諾したという。

護摩行は燃え上がる炎の前で、全身全霊を込めて不動真言を唱え祈りをささげる修行法。過去には新井監督や広陵の大先輩金本氏も行っている。

中村奨は17年、広陵3年時に夏の甲子園で1大会最多本塁打の新記録を打ち立て、同年ドラフト1位で広島に入団した。3年目に1軍デビューするも、翌21年の39試合をピークに出場数が年々下降。外野手として勝負した今季は18試合で打率1割5分にとどまった。高い打撃技術には定評があり、2軍では好成績を残しながら、1軍では結果を残せないシーズンが続く。

シーズンオフにはグラウンド外の行動が世間を騒がせ、背番号は「22」から「96」に変わった。7年目の来季はまさに進退をかけたシーズンとなる。会沢は後輩への偽らざる思いを言葉にした。

「気付くのが遅かったのもあるし、僕たちが気付かせてあげられなかった(のもある)。僕らは手助けしてあげることしかできないし、尻たたいてあげることぐらいしかできないから。同じユニホームを着て、かわいい後輩なので僕は何とかしてあげたいなと。僕に電話してくることも相当な覚悟がいったと思う。“まだ野球したいんです”と言っていた。背中だけは押してあげようかなと。周りがなんと言おうと」

志願してきた後輩から感じた強い覚悟に、会沢はサポートを約束する。

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