今秋のドラフト1位候補で最速153キロ左腕の関大・金丸夢斗投手(3年=神港橘)が由伸トレを取り入れていることが24日、分かった。

大学屈指の制球力とボールのキレを持ち合わせる金丸は、試合終盤でも自慢の150キロ近い球速を残すスタミナを保持する能力がある。その投球を実現するため模索していると、直接的な交流はないものの3年連続沢村賞に輝いたドジャース山本由伸投手(25)も取り入れる練習法のいくつかに出会った。

中でも投球動作は体の重心の位置を定めて、投げる動作の中で心がけるようになった。「出力が上がったのは練習の成果。重心がここ(へその下の丹田)にあって、その位置を定める重心の使い方を覚えて、ピッチングの動作に無駄なく100パーセント出せるようになってきた」。山本も登板試合のベンチで重心バランスを整える作業を繰り返す姿がある。

リーグ戦では22年4月の関学戦を最後に黒星はなく、現在18連勝中。昨秋6試合に登板したリーグ戦では防御率0・35、4完投で奪三振数は74を積み上げベストナイン、最優秀投手、最優秀選手に輝いた。

3月に控える侍ジャパンの欧州代表戦では、明大宗山らとともに大学生ながら選出される見込み。関西の大学生の中では、ただ1人の大学生になる見通しだ。侍ジャパンの一員として一足早く世間から注目を集める機会となり、その衝撃は、投球を待ちわびる観客にも衝撃を与えるかも知れない。

◆金丸夢斗(かねまる・ゆめと)2003年(平15)2月1日生まれ。兵庫県神戸市出身。広陵小(広陵小少年野球部)から広陵中野球部と9年間軟式野球でプレー。神港橘では高3夏に県8強入り(コロナ禍の独自大会のため8強で終了)。関大で1年秋にリーグ戦デビュー。趣味は酵素風呂につかってリフレッシュすること。目標の選手はカブス今永昇太。好きな有名人は千鳥。身長177センチ、体重77キロ。左投げ左打ち。