ロッテ佐々木朗希投手(22)が27日、ZOZOマリンで会見を行い、公の場で初めて将来的なメジャー挑戦の意向を明かした。既に前日26日に、球団が今季の契約合意を発表。現状維持の8000万円(金額は推定)でサインしていた。球団側は基本的に佐々木の米球界挑戦を後押しする方針だが、移籍のタイミングについて、松本尚樹球団本部長(53)は「こればかりは分からない」と話すにとどめた。

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紺色のスーツに水色のネクタイ。キャンプインが迫る中、12球団で一番最後に今季契約を更改した“渦中の人”は、フラッシュの音が響き渡る中、集まった報道陣約40人の前で、秘めていた思いを真っすぐに口にした。

佐々木 メジャーリーグの話に関しては、入団当初から球団としっかりコミュニケーションを取って話してきました。将来的にメジャーリーグでプレーしたいという思いはありますけど、まずは2024年のシーズンをプレーすることが大事かなと思います。

「野球を始めた頃から、小さい頃から」抱いていたというメジャー挑戦への意思を、公の場で、はっきりと示した。

プロ4年目で初めて、契約がまとまらないまま新年を迎えた。メジャーへ挑戦するのか否か。球団との交渉が、うまくいっていないのではないか。さまざまな臆測が乱れ飛び、心を痛めた。「なかなか公の場で自分からコメントを出す機会がなかったので、ファンの皆さまに報道等で誤解など、ご心配をおかけしました」。会見の冒頭、最初の言葉は、不安にさせてしまったファンへの謝罪だった。

今季契約にサインしたのは、前日26日。「お互い納得するというか、理解した中で契約ができました」。

入団当初から毎年、代理人を通した球団との交渉で、将来的なメジャー挑戦への希望を伝えてきた。海を渡るタイミングは、いつなのか。佐々木は、まだ22歳。年齢の制約でマイナー契約しか結べないとはいえ、早ければ、今季終了後にポスティング移籍する可能性はあるのだろうか。松本球団本部長は「どのタイミングになるかは将来的、という話ですね。(25歳未満の移籍の可能性は)こればっかりは分からない」と話すにとどめ、否定はしなかった。今オフの交渉で、ポスティング移籍を認める条件を提示したかについては「具体的にはないです」とした。

約20分間の会見の終盤、佐々木はファンに誓った。

佐々木 今シーズン、マリーンズでたくさんいい試合だったり、いい投球を見せられるように。去年なかなか投げられなかったので、たくさん投げているところだったり、勝ち試合だったり、そういったところを見てもらえるように頑張っていきたい。

5年目を迎える令和の怪物は、今季もロッテの一員として戦う。【星夏穂】

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