西武の長距離砲「ベッケン」渡部健人内野手(25)がオープン戦第1号をかっ飛ばした。「6番三塁」で先発出場。1点リードの9回1死の第4打席で、DeNA伊勢の高めスライダーを振り抜き、左翼スタンドへ本塁打を放った。「入ってくれって感じで走っていた。もううれしかったですね」と、体重115キロのパワーを生かした1発を振り返った。

中止となった6日の日本ハムとのオープン戦(鎌ケ谷)からA班(1軍)に同行。7日の同戦では「7番DH」で先発し3打数無安打だったが、この日は4回に左前打を放つなど2安打1打点と存在感を示し「アピールできたんじゃないかな」とうなずいた。

20年ドラフト1位で入団。プロ4年目を迎えたが、春季キャンプは体調不良がありB班(2軍)で過ごした。一時は気持ちも沈んだが「(1軍に)行けないってなったけど、結果を出せば1軍に行けると思って」。自主トレで練習をともにしてきた同学年の元山や育成のブランドンが実戦で結果を出す姿に「同年代が頑張っているので刺激になる。打たなきゃ出られないと思うので、そこは負けられない」と奮い立たせた。

自慢はもちろん長打力だが、オープン戦での本塁打は4年目にして初。松井監督は「あそこで1発を打てるというのもベッケン(愛称)の魅力ですし、その魅力を存分に結果として出してくれた」と評価した。開幕まで残すは10試合。渡部は「自分らしくやっていきたい」と変わらず開幕スタメンの座を狙っていく。【山崎純一】

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