逆転開幕ローテ大前進! 阪神ドラフト1位の伊原陵人投手(24=NTT西日本)が、1軍初先発で4回3安打無失点と猛アピールに成功した。テンポよくアウトを重ねて12個のアウト中10個がフライアウト。4回満塁の場面も冷静にピンチを脱出した。虎の開幕ローテはデュプランティエや伊藤将、富田らと「ローテ6枚目」を争う大激戦の構図。即戦力左腕が大まくりでつかみ取る可能性は十分にある。
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マウンドの伊原が必死に食らいついた。開幕ローテーション入りをかけたマウンド。「とにかく(走者を)ホームに返さないことが一番大事なことなので、ゼロで抑えられたことは1つ、そこだけはよかった」。春季キャンプから中継ぎ調整もしていた中での1軍初先発で62球。4回3安打無失点の内容は十分なインパクトを残した。
3回まではわずか37球で2安打無四球無失点も、4回に四球と中前打で無死一、二塁とピンチ。それでもドラ1左腕は冷静だった。
「全然、焦ることはなかった。打者1人1人に自分の持っている球で対戦することや、時間をかけていいところはかけることが大事になる。ゆっくりできた」
まず、中飛で走者を進ませずに1死を奪うと、大学の後輩の西武ドラフト2位渡部聖弥外野手(22=大商大)を1ストライクから、2球続けて内角に直球を投じ、左飛に打ち取った。その後、四球で2死満塁も、遊ゴロでピンチ脱出。落ち着き払ったマウンドの表情を見れば、とてもプロ1年生には見えない。
特筆すべき点は冷静さだけではない。12個のアウトのうち、初回の空振り三振と最後の遊ゴロを除く10個がフライ。3回に右翼手森下が見失った飛球も含めれば、実に11個もフライを打たせた。伊原は「どんどん押し込むようなタイプではないので、そういうところでフライアウトは増えたかな」。藤川監督は「キレがあるんでしょうね」と分析した。
試合後は無失点に手応えを感じつつ「良くなかった。カウントの作り方が悪かったのと、結構ボールが先行していた」と反省。ストイックな姿は変わらない。藤川監督は先発6人の枠を争う中で「十分なところにはいるのかなと。あとは兼ね合いね。そのあたりですね」と明かした。虎ルーキーの開幕ローテ入りなら22年桐敷以来、3年ぶり。結果に一喜一憂せず、実戦の反省点を生かし、鍛錬を積み続ける。【塚本光】
◆阪神安藤コーチ(伊原について)「しっかり投げてくれたし、4イニング投げたっていうのは一番大きいんじゃないですか。もちろん(開幕ローテ)候補の1人ではありますけどね」



