左脇腹肉離れで登録抹消中の中日谷繁元信捕手(37)が、実戦復帰への「準備OK」を宣言した。今日11日ソフトバンク戦を前に10日、福岡市内の福岡ヤフードームで練習。谷繁は「もう自分としては試合に出られる状態にある」と、5月25日の抹消後初めて復帰に向けて、前向きに話した。

 この日、田中が登録抹消されて捕手3人枠に空席ができており、谷繁は今日11日にも再登録の見込み。谷繁はフリー打撃で右中間に鋭い当たりを連発して「打撃がよくないと上がらせてくれないしね。良くなったということでしょう」と笑顔。高代野手総合チーフコーチも「元気でないと練習にはこないよ」と話した。

 当初は最短の抹消期間となる10日で復帰するプランもあったが、再発の恐れがあるために大事をとっていた。関係者は「今の谷繁は、走る、投げる、打つという動きが大丈夫になっている」と太鼓判を押した。

 抹消期間中に得るものもあった。谷繁は2軍調整ではなく、1軍に帯同して治療しており、ゲームを間近からつぶさにチェック。「いろんなことで勉強になった。びっくりするようなこともあるし、自分だったらどうしたかなと思うこともあった」と真剣な顔。プロ20年目のベテランがあらためて学んだ形だ。

 谷繁の不在期間に、チームは6勝6敗と波に乗れない状況で首位阪神とは7・5ゲーム差に開いている。首位追撃に向けて、満を持して正捕手が帰ってくる。【益田一弘】