阪神真弓明信監督(56)が18日、期待の両新人にキャンプ準MVPの評価を送った。ドラフト1位の二神一人投手(22=法大)と同5位藤川俊介外野手(22=近大)だ。「目立ったのは藤川俊や野原、投手では二神。チームに刺激を与えてくれた」。パワフル打撃で将来の大砲を予感させた3年目野原将と並び、堂々のW受賞。数少ないチャンスで出した結果が、何よりの収穫だ。

 二神は13日の日本ハム戦で先発し、2回を1安打無失点。新人らしからぬマウンドさばきで、糸井や小谷野の主力も封じた。「それなりの結果も出してくれた。伸びていくことを考えれば、本当に楽しみな選手ですよ」。先発6人衆が決まっていない現状に、明るい光をともす好投だった。

 ポスト赤星候補の藤川俊も、実戦派をアピールした。9日のシート打撃、その実戦プロ初打席で金村暁から中越え二塁打。メッセンジャーの投球モーションを盗むなど2盗塁も決めた。キャンプ直前に緊急招集した目は、間違っていなかった。「まずは走塁と守備で結果を出してくれたら、打撃のチャンスも増えてくる」。中堅マートンの実力がまだはっきりしない中、うれしい悲鳴だった。

 W開幕1軍も現実味を帯びてきた。その可能性を問われると「開幕メンバーに(新人とか)年齢は考えない。その時点で一番戦力になる選手を選びたい」ときっぱり話した。高知での実戦次第では、先発の一角&ポスト赤星という、重要ポジションを新人が担う可能性も出てくる。1番ワクワクしているのは、真弓監督自身に違いない。

 [2010年2月19日11時30分

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