<横浜7-5巨人>◇17日◇横浜

 巨人打線は11安打で5点を挙げた。数字だけを見れば最低限の役割を果たしたようにも見えるが、細部を振り返ればたたみ掛けるチャンスは何度もあった。接戦をものにできなかった原辰徳監督(51)は「いくらでも主導権を握れるチャンスはあったのですが…」と、詰めの甘い攻撃に大きなため息をもらした。

 3-5で迎えた6回の攻撃が象徴的だった。無死満塁から高橋の右前適時打で1点差に迫り横浜先発の清水をKO。続く脇谷が2番手篠原から押し出し四球を選んで同点とした。だが、この後が続かなかった。代打エドガー、坂本、松本が凡退し追加点を奪えなかった。先頭打者弾でチームを勢いづけながら、満塁のチャンスで遊直に倒れた坂本は「ああいう場面で打てるように頑張ります」と唇をかんだ。

 絶好機で自滅を繰り返せば、試合の流れは相手に傾く。4回以降無失点で踏ん張っていた救援陣が同点の8回に力尽きた。2死満塁から、6番手の久保が投手の山口に決勝の2点適時打を浴びて敗れた。しかし、連日奮闘する久保は責められない。原監督は「(決勝点の場面の)満塁策は作戦通り。相手が上回っていたということ。リリーフは非常によく頑張っていたと思う。点を取れるところでなかなか取れなかったから、こういうゲームになった」と、拙攻を嘆いた。【広瀬雷太】

 [2010年7月18日7時39分

 紙面から]ソーシャルブックマーク