第2の東浜を逃すな!

 ソフトバンクがプロアマのクロスチェック制を強化することが30日、分かった。スカウトに加え、プロのトレード候補などを調査する編成・育成部の国内担当2人がアマ選手をチェックするというもの。今秋ドラフトで亜大・東浜巨投手(22=沖縄尚学)ら10選手の獲得に成功したが、常勝軍団づくりを目指し、さらにスカウティングに力を入れる。

 ソフトバンクが来秋ドラフトの“勝率”アップを目指し、スカウト部門の強化に乗り出す。石渡茂編成・育成部長(64)は「ドラフト候補を違う視点で見るため、来年は編成の国内担当もアマチュアを見るクロスチェック(別の観点や方法での調査)を増やす予定」と明かした。

 スカウト部8人がリストアップした選手を、トレード候補などを調査する編成・育成部の国内担当2人もクロスチェッカーとして別の角度で視察する。通常プロを見ている目をアマの試合に持ち込み、金の卵たちをより細かく分析。緻密なドラフト戦略につなげようという計画だ。

 石渡部長は「アマ担当も時間があれば(プロの)試合で選手を見てもらうこともいい」と、逆の視点も重視している。スカウトが獲得した選手が、その後どう育成され、どう伸びていくのか。自分の目で確かめれば、その後のスカウティングにも生かせる。「相互乗り入れ」で、球団全体として選手を見る目を鍛える効果もありそうだ。

 今秋のドラフトは3球団競合した亜大・東浜巨投手(22=沖縄尚学)はじめ、育成も含め10人を獲得し、大成功に終わった。来秋の1位候補には、九州共立大の最速152キロ右腕、大瀬良大地(21=長崎日大)らを挙げている。ドラフト戦線を優位に進めるべく、打つべき手を打っていく。