今日15日に始まるCSファイナルステージ巨人戦(東京ドーム)に向けて阪神ナインが14日、東京入り。

 またいだら打つ!?

 阪神の守護神呉昇桓投手(32)が不敵な笑みを浮かべた。ファーストステージでは初戦にセーブを挙げ、第2戦は9回から2番手として来日最長の3イニングを投げた。ファイナルステージに向けてもすでに首脳陣は3イニング登板をほのめかすなど期待大。となると、打席に立つ可能性も当然ある。

 「走者がいればバントをしっかり決める。いなければ、自分が打つだけです」

 笑いもせず、表情は真剣そのものだった。呉昇桓が言えば、説得力がある。今季は9月21日中日戦(甲子園)でプロ入り後初めて打席に立ち、二塁内野安打を放った。9月26日の広島戦(甲子園)ではバントを失敗し三振したものの、西岡のバットに岩崎の手袋を使い、打席に立つ姿には迫力があった。回ってくれば、準備は出来ている。

 短期決戦は大好きだ。場面が緊迫すればするほど、シリーズ男の腕が鳴る。これまで韓国一を決める韓国シリーズに5度出場し、MVPを2度獲得。日韓で獲得すれば史上初の快挙となる。過去は振り返らない主義だが、目指すところは高い。

 「自分が獲得することになれば、それはチームが優勝しているということ。でも、他の選手が獲得してもうれしいですよ」

 投げて、打って、走って…。信頼抜群の守護神が9回、いや8回から待っている。頂点を目指し、呉昇桓がチームを後ろから支える。【池本泰尚】

 ▼阪神投手の打撃が目立つ。メッセンジャーは満塁で来日通算9打数4安打、打率4割4分4厘の11打点。今季は8月12日の巨人戦、1死満塁で2点適時打を放つなど投手最多の7打点をマーク。藤浪は4月15日広島戦でプロ初アーチを放つなど4月は登板した5試合すべてで安打を放った。阪神投手陣の打撃成績は打率1割3分3厘、1本塁打、16打点。巨人は1割1分9厘、0本塁打、14打点。