阪神西岡剛内野手(30)は「覚悟の血マメ」とともにキャンプインだ。1月31日、那覇空港に到着すると、足早に車へと乗り込み、読谷村の宿舎に向かった。言葉はいらない。右の手のひらには血マメが固まったような跡がある。オフにバットを振り込んできた証しだ。決意の表れだ。

 前日に自主トレ先の米ハワイから帰国したばかり。時差ぼけ解消もままならないなか弾丸で南国到着。大阪空港で同便だった南球団社長は「5キロくらいやせたみたいやな。西岡、福留に頑張ってもらわないといけない」と明かす。

 今オフは6キロ近く体重を落としたという。関係者にブカブカに余るスーツを披露。公称体重は88キロ。決死のダイエットで動ける体に仕上げた。ミーティング後には思いの丈を語った。

 「僕自身、チームメートよりも、自分自身、己に勝つのをテーマに今年、このキャンプをやりたい。2014年はケガに始まり、日本シリーズも最後に終わって壁にぶち当たったことを野球の神様に感謝したい。本気にさせてくれた。この経験があるから、いまの僕の心境があります」

 年明けから「二塁がダメなら控え」の姿勢を公言。今日2月1日から伸び盛りの上本と二塁レギュラーを競うバトルが開戦する。血マメ、6キロダイエット…。自らを追い込み、自らに挑戦する。その言動には不退転の思いが詰まっている。