<東都大学野球:亜大3-1中大>◇第6週初日◇9日◇神宮

 今秋ドラフトの目玉右腕、亜大・東浜巨投手(4年=沖縄尚学)が中大から11三振を奪って1安打1失点完投し、リーグ史上2人目の400奪三振を達成した。通算三振を407として、大場翔太(東洋大)のリーグ記録410まで3個差とした。これで亜大最多タイ、リーグ歴代4位タイの通算35勝目。亜大は今日10日に勝利し、駒大が敗れると3季連続優勝が決まる。

 12球団のスカウトが大挙する中、東浜がV3を間近にたぐり寄せた。7回まで両軍ともに1安打という、緊迫した投手戦。3四球を与えた8回2死満塁から、捕手の打撃妨害で先制点を許したが、9回に味方が3点を奪って逆転した。「8回は力んでしまった。納得はいかないが、勝ててよかった」と、胸をなで下ろした。

 試合中に修正できるのが強みだ。序盤に「腕が横振りになっている」と生田勉監督(46)から指摘を受けると、イニング間の練習からカーブ多投。「カーブは腕が縦振りでないと投げられない」。フォームを修正すると、3回2死から6者連続三振を奪った。瞬く間に三振を400の大台に乗せ、リーグ記録も間近。「それだけ投げてきたのかなという実感はある」と振り返った。

 今日10日にも3季連続優勝の可能性がある。「言われる前から、投げる準備をしたい」。主将らしく、昨秋以来の連投も辞さぬ覚悟を見せた。【斎藤直樹】