ヤクルト青木宣親外野手(27)が26日、東京・新橋の球団事務所で代理人交渉を含めて4度目の更改交渉に臨み、4000万円アップの2億6000万円(推定)でサインした。キャンプ直前の合意にも、青木は「長い(交渉)とは思っていない。納得してサインしました」。昨年より3日早い「妥結」だった。

 最初の提示額からは約1500万円上乗せされた。しかし、青木には金銭以外の話し合いに満足度が大きかったようだ。「(球団側に)勝とうという姿勢が見られた。納得してサインしてスッキリしました」。昨年5位に終わったチームを「若手が成長して戦力が整いつつある。勝てる状態にある」という。それだけに「若手をしっかり評価してくれないと勝てない。勝つには若い力、未知の力が必要」と強調した。

 これまでも球団に話してきたが「こんなに強く言ったのは初めて」と自ら言うほどだった。大木取締役は「(青木の)自覚の表れということで聞きました」と話した。

 「今年は今までにない数字を残したい。日本一になるのが目標です」。そんなシーズンを前にWBCが控えるが、調整は順調なようだ。「体はできている。冷静に、冷静にと高ぶりを抑えている。早く実戦をやって状態を確かめたい」。チームリーダー役を期待される青木が、まずは契約面でその意識を披露して09年に動きだした。【米谷輝昭】