プロレス界のレジェンド、アントニオ猪木氏が20日、77歳の喜寿を迎えた。同日に都内ホテルで行われた「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」を詳細リポートする。

「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、古舘伊知郎アナウンサー(左)の呼び込みで登場したアントニオ猪木氏(撮影・浅見桂子)
「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、古舘伊知郎アナウンサー(左)の呼び込みで登場したアントニオ猪木氏(撮影・浅見桂子)

猪木氏の喜寿を祝うパーティーが開かれたのは、ホテルオークラの大きな宴会場。まず、迎えるのは大量の花と昨年8月に他界した妻田鶴子さん撮影の写真パネル。現在病気療養中の初代タイガーマスク、佐山サトルや武藤敬司、新日本プロレスの棚橋弘至、オカダ・カズチカら多くの関係者からの花が並んだ。カメラマンだった田鶴子さんによる写真には、ひげが伸びた姿など普段は見られない猪木氏がおさまっていた。

カメラマンだった田鶴子さんによる写真には、ひげが伸びた姿など普段は見られない猪木氏がおさまっていた
カメラマンだった田鶴子さんによる写真には、ひげが伸びた姿など普段は見られない猪木氏がおさまっていた

開会すると昭和プロレスの名実況で知られる古舘伊知郎が登場。「燃える闘魂アントニオ猪木が入ってまいります!」とコールされると、肩から紫の布をかけた猪木氏がスクリーンを破って登場した。古舘は「戦う旅人、アントニオ猪木。定住することを好まない猪木。自分を固定することを好まない猪木。まさに人生のホームレス!」と破天荒な人生を表現。

「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、仁王像の写真の奥から拳で突き破って登場したアントニオ猪木氏(撮影・浅見桂子)
「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、仁王像の写真の奥から拳で突き破って登場したアントニオ猪木氏(撮影・浅見桂子)

マイクを渡された猪木氏は「77歳と紹介されましたけど、あれ? 俺、そんなになってたかな?」とボケた上で、「今日から新しいスタートを歩みだそうと思っています」。さらに「もう飽きたんですけどね…」と言いながらも、「元気ですかー。1、2、3、ダー!!」と大きなかけ声で盛り上げた。

「1、2、3、ダーッ!」と気勢を上げるアントニオ猪木氏。左から天龍源一郎、1人おいて藤波辰爾、長州力(撮影・浅見桂子)
「1、2、3、ダーッ!」と気勢を上げるアントニオ猪木氏。左から天龍源一郎、1人おいて藤波辰爾、長州力(撮影・浅見桂子)

会には新日本プロレスの坂口征二相談役、天龍源一郎、長州力、藤波辰爾、佐々木健介、北斗晶夫妻ら豪華ゲストを含め、約300人が出席した。

この日、発足を発表したプロレス殿堂会の報告をした長州らは壇上に立ち、4ショットも実現。長州はマイクを取ると、「会長! 会長が元気じゃないと、我々はどうするんですか」と食ってかかり、それを受けた猪木氏は藤波の制止を振り払い、長州に闘魂注入。長州は「もうリングを降りてるのに、まだたたかれるのかよ」とうれしそうにぼやいた。

「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、アントニオ猪木氏(右から2人目)に、ビンタを食らう長州力(左から2人目)。左奥は天龍源一郎、右は藤波辰爾(撮影・浅見桂子)
「アントニオ猪木の喜寿を祝う会」で、アントニオ猪木氏(右から2人目)に、ビンタを食らう長州力(左から2人目)。左奥は天龍源一郎、右は藤波辰爾(撮影・浅見桂子)

夢がまだある。会の中では現在熱心に取り組む水プラズマ開発について説明。「鉄のパイプもプラズマで一瞬で消えてしまう。政府と話をしながら、確実に進んでいます。世界に向けて、『バカヤロー』と言える時期が来る」。また、YouTubeチャンネルを開設したことも報告。77歳にしてYouTuberデビューを果たした。ジャズに合わせた歌を披露するなど終始、自由に、楽しそうにふるまっていた。