大阪グルメを堪能し、ほろ酔い気分で帰っていた道すがら。目に飛び込んできた力士像にくぎ付けになった。道頓堀川に面した商業施設「DOTON PLAZA大阪」(道頓プラザ)の一角に置かれた、高さ2メートル以上ある「道頓関」だ。後ろに回ってみると、結び目の輪が1つの雲竜型の綱を締めている。これは横綱なのか。色めきだって写真を撮っているうちに、なぜここにあるのかと疑問が湧き同施設に聞いてみた。

道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」(撮影・平山連)
道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」(撮影・平山連)
道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」。結び目の輪が一つの雲竜型の綱を締めている(撮影・平山連)
道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」。結び目の輪が一つの雲竜型の綱を締めている(撮影・平山連)

「まさか注目していただけるとは」と恐縮する道頓プラザの担当者によると、外国人観光客に日本文化に親しんでもらう狙いで開業(2016年4月)した約3カ月後に設置した。縦2メートル、横2・3メートル、奥行き2メートル、総重量は約350キロの巨大モニュメント。気になるお値段は「企業秘密です」。横綱の力士像を制作したのは「大相撲の最高位である横綱。その力強さを感じてほしかった」からと言い、道頓堀にちなんで道頓関と名付けた。

道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」(撮影・平山連)
道頓プラザの一角に置かれた「道頓関」(撮影・平山連)
「道頓関」が置かれた道頓プラザ近くを流れる道頓堀川(撮影・平山連)
「道頓関」が置かれた道頓プラザ近くを流れる道頓堀川(撮影・平山連)

勇ましい顔立ちは第55代横綱の北の湖、筋肉質な体つきは第58代横綱の千代の富士にどことなく似ているが、「モデルはいないようです」。それでも「記念写真を撮って楽しんでいるお客様も多いです」と効果は絶大なようだ。道ばたで遭遇した横綱の力士像を眺めながら、次の横綱は一体誰になるか。そんな考えを巡らせた。【平山連】

(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)